ACCEPT 文

ACCEPT 文は、コンソールからキー入力されるデータまたはオペレーティング システムから提供されるデータを、指定されたデータ項目に入れてプログラムで利用できるようにする。

書き方 1 の一般形式


*

書き方 2 の一般形式

MF 

書き方 3 の一般形式


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MFXOPEN 

書き方 4 の一般形式


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MF 

書き方 5 の一般形式


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MF 

書き方 6 の一般形式



指令

  1. 予約語リストのフラグ付けおよび修正を行うコンパイラ指令に加えて、以下の指令が、本セクションに記載の構文または意味内容に影響を与える可能性がある。
    • ACCEPTREFRESH - ACCEPT 文の前に、画面節のデータに関連するデータ領域を作業場所節中の対応する項目によって更新するか否かを指定する。
    • XOPEN - ACCEPT 文の前に、画面節のデータに関連するデータ領域を作業場所節中の対応する項目によって更新するか否かを指定する。

書き方 1 の構文規則

  1. 書き方 1 の呼び名 (mnemonic-name) は、環境部の特殊名段落中の機能名 (function-name) に関連させる。有効な機能名に関しては、「特殊名段落」のトピックの「一般規則 14」を参照。
  2. OSVSVSC2MF 呼び名の代わりに、それに相当する機能名を使用してもよい。
  3. MFXOPEN mnemonic-name が特殊名段落中の ARGUMENT-NUMBER と関連付けられたときは、識別子は符号なし整数とする。
  4. MFXOPEN 呼び名が特殊名段落中の ARGUMENT-VALUE または ENVIRONMENT-VALUE と関連するときは、識別子は英数字データ項目または文字列型のオブジェクトとする。
  5. VSC2MF 識別子は、USAGE DISPLAY-1 (2 バイト文字) 項目でも、外部浮動小数点数データ項目でもよい。

    ISO2002MF 識別子は、内部浮動小数点数データ項目でもよい。

  6. MFXOPEN EXCEPTION 指定は、FROM が ENVIRONMENT-NAME か ARGUMENT-VALUE とともに指定されたとき、またはこれと関連する呼び名で指定されたときにだけ、指定することができる。

書き方 2 の構文規則

  1. OSVSVSC2MF 識別子は、内部浮動小数点数データ項目でも、外部浮動小数点数データ項目でもよい。
MF 

書き方 3 の構文規則

  1. MF 識別子の字類、項類、使用法には何の制限もない。しかし、識別子に入れられる実際の値およびその値を識別子に転記することの妥当性は、FROM 指定に左右される。詳細については、書き方 3 に関する一般規則を参照。
MF 

書き方 4 の構文規則

  1. MF screen-name (画面名) には、OCCURS 句を伴う項目は指定できない。
MF 

書き方 4 および 5 の構文規則

  1. MF LINE 指定および COLUMN 指定は、任意の順番で記述できる。
  2. MF EXCEPTION と ESCAPE は同義であり、どちらを書いてもよい。
  3. MF identifier-4 は、PIC 9(4) または PIC 9(6) のデータ項目とする。
MF 

書き方 5 の構文規則

  1. MF identifier-8 は整数とする。符号付きとすることができる。
  2. MF integer-7 は符号付きとすることができる。
  3. MF 書き方 5 に該当する ACCEPT 文はオペランドが画面名でなく、AT 指定、CRT オプションを伴う FROM 指定、WITH 指定、MODE IS BLOCK 指定、EXCEPTION 指定のいずれかが指定されているもの、または FROM 指定は指定されていないが特殊名段落に CONSOLE オプション句が指定されているものである。CONSOLE オプション句を伴う FROM 指定が指定されているか、FROM 指定が指定されておらず特殊名段落に CONSOLE IS CRT 句も指定されていない ACCEPT 文は、書き方 1 の ACCEPT 文として扱われる。
  4. MF 識別子に続くいろいろな指定は、どんな順番で書いてもよい。
  5. MF SPACE-FILL、ZERO-FILL、LEFT-JUSTIFY、RIGHT-JUSTIFY、PROMPT、TRAILING-SIGN オプションを指定できるのは、オペランドが基本項目の場合だけである。
  6. MF identifier-1 内の基本データ項目の使用法は、DISPLAY とする。
  7. MF identifier-1 内の基本データ項目は、8191 バイト以下とする。MODE IS BLOCK を指定する場合、identifier-1 の全体の長さは 8191 バイト以下とする。
MF 

書き方 6 の構文規則

  1. MF 識別子および環境名 (env-name) は英数字データ項目または文字列型のオブジェクトとする。

すべての書き方の一般規則

  1. END-ACCEPT 指定は ACCEPT 文の範囲を区切る(「COBOL 言語の概念」の章の「明示範囲符と暗黙範囲符」のセクションを参照)。MF(4) コンパイラ指令を設定した場合にのみ、END-ACCEPT は予約語として扱われる。
  2. この指定は、別の文の条件指定で ACCEPT 文が指定されていない限り必要ない。その場合でも、この指定は、その文が条件指定を指定していない限り、またはその別の文も ACCEPT 文でない限り必要ない。END-ACCEPT 指定は、必要ない場合でも使用できる。

書き方 1 の一般規則

  1. ACCEPT 文は論理装置または物理装置からデータを移送する働きをする。そのデータによって、識別子が指すデータ項目の内容が置き換えられる。識別子が指すデータ項目に使用法として DISPLAY が明示的または暗黙的に指定されている場合、フォーマットの変換なしに直ちにその置換が行われる。

    そうでない場合には、正しいフォーマットへの変換が行われる。データ移送のサイズは装置とランタイム環境とによって決まる (使用可能な機能名のリストについては「特殊名段落」を、装置およびデータ移送サイズの制限の詳細については COBOL システムのマニュアルを参照)。

    装置が受け取り側データ項目と同じサイズのデータを移送できる場合には、移送されたデータが受け取り側データ項目に収められる。そうでない場合は、下記のように扱われる。

    1. 受け取り側データ項目 (または現在まだ移送されたデータによって占められていない部分) のサイズが移送されるデータのサイズを超える場合は、移送されたデータが受け取り側データ項目 (またはまだ空いている部分) 中に左詰に収められ、さらにデータが要求される。
    2. 移送されたデータのサイズが受け取り側データ項目 (または現在まだ移送されたデータによって占められていない部分) のサイズを超える場合は、移送されたデータの左端から受け取り側データ項目 (または残りの部分) に収まる分だけが受け取られる。移送されたデータのうちの受け取り側データ項目に収まらない残りの部分は無視される。

    FROM オプションを指定しなかった場合は、FROM CONSOLE と指定したのに等しい。

  2. MFXOPEN  機能名 COMMAND-LINE、またはそれに関連する呼び名を指定すると、受け取り側データ項目はシステムのコマンド ライン バッファーによって上書きされる。
  3. MFXOPEN function-name ARGUMENT-NUMBER に関連付けられた mnemonic-name を使用すると、識別子はコマンド ライン中に含まれる引数を受け取る(これには、すべての引数が含まれる。つまり、プログラム名の前にある引数、プログラム名自体、プログラム名の後ろに続く引数が含まれる。したがって、プログラム呼び出しの種類によっては移植性を期待できない)。
  4. MFXOPEN 呼び名が ARGUMENT-NUMBER に関連するとき、識別子は現在のコマンド ラインの引数になる。どのコマンド ラインの引数を現在のものとするかの決定は、下記のとおりである。
    1. はじめに、最初のコマンド ラインの引数を現在のものとする。
    2. ARGUMENT-NUMBER に関連する呼び名を持つ DISPLAY が、現在のコマンド ラインの引数の数を DISPLAY 文で指定された識別子またはリテラルの値に設定する。
    3. ARGUMENT-NUMBER に関連する呼び名を持つ DISPLAY が最後に実行されてから、ARGUMENT-VALUE に関連する呼び名を持つ ACCEPT が実行されたときは、現在のコマンド ラインの引数の数はこの ACCEPT 文が使用される前に増やされる。

    現在の引数の数が 0 に設定されていると、これは、実行単位のメイン プログラムのプログラム名が返されることを意味する。しかし、プログラムの呼び出しにいろいろな変形があるため、メイン プログラム名の代わりにユーティリティ プログラムまたは呼び出し元プログラムの名前が返されることがある。

    ACCEPT 文の実行時に現在の引数の数が

    XOPEN 99 より大きいか、0 より小さいか、

    コマンド ライン上の実際の引数の数よりも大きい場合、imperative-statement-1 が指定されていると、これが実行される。

  5. MFXOPEN function-name ENVIRONMENT-NAME に関連付けられた mnemonic-name を使用した場合、下記のようになる。
    1. ENVIRONMENT-NAME の戻り値または設定値は、255 バイトを超えてはならない。
    2. ENVIRONMENT-NAME に関連する呼び名を持つ DISPLAY が前に実行されていると、指定された環境変数の値が識別子に入れられる。
    3. ENVIRONMENT-NAME に関連する呼び名を持つ DISPLAY が前に実行されていないか、または指定された環境変数が存在しないと、ON EXCEPTION 指定に指定されている無条件文が実行される。この場合、識別子中の値はどうなるかわからない。
  6. MFXOPEN 他のプログラムによって呼び出されたプログラムの中で、コマンド ラインの引数および引数の数を検索する効果は、それらを実行単位中の最初のプログラムによって検索する場合と同じである。

書き方 2 の一般規則

  1. ACCEPT 文は、要求された情報を識別子によって指定されたデータ項目に取り込む。その際、MOVE 文の規則が適用される。DATE、DAY、

    ANS85 DAY-OF-WEEK、

    および TIME は概念的なデータであり、COBOL プログラム中には記述されていない。

  2. YYYYMMDD 指定がない DATE は、現在の世紀における年、年内の月、および月内の日のデータ要素から構成されます。YYYYMMDD 指定がない DATE は、COBOL プログラムから呼び出すと、6 桁の USAGE DISPLAY の符号なしの基本整数データ項目として記述してあるように取り扱うことができる。その文字位置は、左から右へ番号が付けられ、次のようになる。
    文字位置 内容
    1-2 グレゴリオ歴の暦年 (末尾 2 桁) を表す 2 桁の数字。
    3-4 年内の月を表わす 2 桁の数字。値は 01 から 12 まで。
    5-6 月内の日を表わす 2 桁の数字。値は 01 から 31 まで。
  3. YYYYMMDD 指定がある DATE は、グレゴリオ暦における年、年内の月、および月内の日のデータ要素から構成されます。YYYYMMDD 指定がある DATE は、COBOL プログラムから呼び出すと、8 桁の USAGE DISPLAY の符号なしの基本整数データ項目として記述してあるように取り扱うことができる。その文字位置は、左から右へ番号が付けられ、次のようになる。
    文字位置 内容
    1-4 グレゴリオ歴の暦年を表わす 4 桁の数字。
    5-6 年内の月を表わす 2 桁の数字。値は 01 から 12 まで。
    7-8 月内の日を表わす 2 桁の数字。値は 01 から 31 まで。
  4. YYYYDDD 指定がない DAY は、現在の世紀における年および年内の日のデータ要素から構成されます。YYYYDDD 指定がない DAY は、COBOL プログラムから呼び出すと、5 桁の USAGE DISPLAY の符号なしの基本整数データ項目として記述してあるように取り扱うことができる。その文字位置は、左から右へ番号が付けられ、次のようになる。
    文字位置 内容
    1-2 グレゴリオ歴の暦年 (末尾 2 桁) を表す 2 桁の数字。
    3-5 年内の日を表わす 3 桁の数字。値は 01 から 366 まで。
  5. YYYYDDD 指定がある DAY は、グレゴリオ暦における年および年内の日のデータ要素から構成されます。YYYYDDD 指定がある DAY は、COBOL プログラムから呼び出すと、7 桁の USAGE DISPLAY の符号なしの基本整数データ項目として記述してあるように取り扱うことができる。その文字位置は、左から右へ番号が付けられ、次のようになる。
    文字位置 内容
    1-4 グレゴリオ歴の暦年を表わす 4 桁の数字。
    5-7 年内の日を表わす 3 桁の数字。値は 01 から 366 まで。
  6. ANS85 DAY-OF-WEEK は、曜日を表わす単一の要素から構成される。DAY-OF-WEEK は、COBOL プログラムから呼び出すと、そのプログラムの中で、1 桁の符号なしの基本整数データ項目として記述してあるように取り扱うことができる。DAY-OF-WEEK は 1 から 7 までの値をとり、それぞれ月曜日から日曜日を表わす。
  7. DATE-AND-TIME は、年、月、日、時間、分、秒、百分の 1 秒のデータ要素から構成される。シーケンスは YYYYMMDDHHMMSShh である。したがって、現在の日時が 2013 年 7 月 1 日の午後 2 時 41 分である場合は、2013070114410000 と表される。

    DATE-AND-TIME は、プログラムから呼び出すと、16 桁の符号なしの基本整数データ項目として記述してあるように取り扱うことができる。

  8. DAY-AND-TIME は、年、日、時間、分、秒、百分の 1 秒のデータ要素から構成される。シーケンスは YYYYDDDHHMMSShh である。したがって、現在の日時が 2013 年 7 月 1 日の午後 2 時 41 分である場合は、201318214410000 と表される。DAY-AND-TIME は、プログラムから呼び出すと、15 桁の符号なしの基本整数データ項目として記述してあるように取り扱うことができる。

  9. TIME は、時間、分、秒、百分の 1 秒のデータ要素から構成される。この時間は夜中の 0 時から 24 時間制で測られる。たとえば、午後 2 時 41 分は 14410000 と表わされる。TIME は、COBOL プログラムから呼び出すと、そのプログラムの中で、8 桁の符号なしの基本整数データ項目として記述してあるように取り扱うことができる。TIME の最小値は 00000000 で、最大値は 23595999 である。ハードウェアの時間測定の精度が上記よりも低い場合は、得られた値は最も近い近似値に変換される。
MF 

書き方 3 の一般規則

  1. MF ACCEPT FROM LINE NUMBER 指定から返される値は、常に数字である。この値は、使用しているシステムによって異なる。
  2. MF FROM USER NAME オプションは、UNIX システム上ではユーザー識別番号を返す。このような概念のないシステム上では空白を返す。
  3. MF FROM ESCAPE KEY オプションは、終了キーによって発生させられた 2 文字のコードを返す。
  4. MF 

    EXCEPTION STATUS 項目には、3 桁のコードが入っている。このコードは、CALL 文を実行中に発生した、例外条件の種類を識別する。

    EXCEPTION STATUS を調べる場合は、CALL 文の直後で行うのがよい。CALL と ACCEPT FROM EXCEPTION STATUS との間には、何もあってはならない。たとえば、その間にファイル入出力をはさむと、EXCEPTION STATUS が変えられてしまうので、その内容を調べる意味がなくなってしまう。

    EXCEPTION STATUS で使用される値は以下のとおり。
    • 000 - 例外なし
    • 001 - メモリ不足
    • 002 - プログラムが見つからない
    • 128 - その他の障害
MF 

書き方 4 の一般規則

  1. MF ACCEPT 文のこの形式は、画面節中に定義されている画面項目を受け取って、拡張画面操作機能によって全面的に処理できるようにする。
MF 

書き方 4 および 5 の一般規則

  1. MF ACCEPT 文の実行順序は、つねに以下のとおりである。
    1. AT 指定
    2. BLANK 指定
    3. コンパイラ指令 ACCEPTREFRESH または XOPEN のどちらかが指定されていると、USING 指定で現在の画面項目の内容が表示される。
    4. BELL 指定
    5. ACCEPT 操作
  2. MF AT 指定は、ACCEPT 処理を開始する画面上の絶対アドレスを指定する。
  3. MF integer-3 または identifier-4 の長さが 4 桁ならば、上 2 桁は行を表わし下 2 桁はカラムを表わす。integer-3 または identifier-4 の長さが 6 桁ならば、上 3 桁は行を表わし下 3 桁はカラムを表わす。
  4. MF 行および列番号の組み合わせの中には、以下のように特別な意味を持つものがある。
    1. 列が範囲内に入るまで、範囲外の列の値は行の長さだけ削減され、行の値は増分する。
    2. 行の値が範囲外の場合、画面が 1 行上にスクロールする。この効果は、最終行の行番号を指定した場合と同じである。
    3. 与えられた行番号とカラム番号がともにゼロであると、書き方 4 または書き方 5 の前の ACCEPT 処理が終わった位置の直後から、ACCEPT が開始される。各行の列 1 は、前の行の最後の列に続くものと見なされる。
    4. 指定された行番号がゼロであるがカラム番号はゼロでないと、書き方 4 または書き方 5 の前の ACCEPT 処理が終わった位置の次の行の指定されたカラムから、ACCEPT が開始される。
    5. 指定されたカラム番号がゼロであるが行番号はゼロでないと、書き方 4 または書き方 5 の前の ACCEPT 処理が終わった位置の次のカラムの指定された行から、ACCEPT が開始される。
  5. MF この ACCEPT 文を実行する前に、この ACCEPT 文に指定されたのと同じ画面名または identifier-1 が指定されている DISPLAY 文が実行されていなければならない。それ以降に何らかの ACCEPT 文または DISPLAY 文が実行されていてはならない。
  6. MF  ON EXCEPTION 指定を書くと、ACCEPT 処理が正常終了しなかった場合に、imperative-statement-1 が実行される。NOT ON EXCEPTION 指定を書くと、ACCEPT 処理が正常終了した場合に、imperative-statement-2 が実行される(終了の種類については、「特殊名段落」の CRT STATUS 句の項を参照)。
MF 

書き方 5 の一般規則

  1. MF AT 指定を指定しないと、ACCEPT 処理は行 1、カラム 1 から開始される。
  2. MF MODE IS BLOCK 指定を指定しないと、識別子が集団項目であれば、それに属する基本項目で名前が FILLER でないものが受け取られる。受け取られる項目は、データ部内でそれらが記述されている順に画面に配置され、集団内の FILLER の長さによって区切られる。この目的では、ある行の最初の位置は、その前の行の最後の位置の直後に続くものとみなされる。項目は、同じ順序で受け取られる。

    CURSOR IS 句 (「特殊名段落」の CURSOR IS 句の規則を参照) 内で別途指定しないかぎり、カーソルは最初の項目の始点に位置指定される。各項目への ACCEPT 処理が終わると、カーソルは次の項目の先頭に移行する。

  3. MF identifier-1 が集団項目であり、その下位に可変反復データ項目がある場合、ACCEPT 文は MODE IS BLOCK 句が指定されているかのように動作する。
  4. MF identifier-1 が集団項目であり、その下位に可変反復データ項目がある場合、ACCEPT 文は MODE IS BLOCK 句が指定されているかのように動作する。
  5. MF MODE IS BLOCK 指定は、識別子を基本項目として扱うように指定する。こうすると、識別子が集団項目であっても、1 つの項目として表示される。
  6. MF  PROMPT オプションを指定した場合の効果については、「PROMPT 句」に記述されている。
  7. MF PROMPT オプションを指定しないと、空の文字位置を示すための文字は表示されない。
  8. MF  WITH を指定すると、操作中に特定のオプションを指定できる。(これらの指定の説明については、「画面節の概要」を参照)。

    画面記述句に指定できるオプションの他に、WITH 指定にはいくつかのオプションが加えられている。SPACE-FILL、ZERO-FILL、LEFT-JUSTIFY、RIGHT-JUSTIFY、TRAILING-SIGN、UPDATE である。ZERO-FILL には 2 つの用法があるため、このリストにも画面記述句にも現れている。2 番目の用法については、本章で後述する。

    自由方式で数字および数字編集の画面フィールドにデータを入力するための構成オプションがある。COBOL では、非編集数字データ項目は、内部形式でデータを保持することを目的としたものである。自由方式を用いると、このようなデータ項目を画面上に表示できる。詳細は、ユーザー インターフェイスに関する COBOL システムのドキュメントを参照。自由方式が有効である場合、データは自動的に再フォーマットされて表示される。

    • 仮想小数点はピリオドで表わす。
    • 符号は符号文字で表わす (負の数は「-」とし、正の数は空白とする)。符号は、左端の数字の直前に付けられる。
    • すべての整数文字位置の先行ゼロは抑制される (最末桁は除く)。
    • 左に桁寄せされる。

    SPACE-FILL、ZERO-FILL、LEFT-JUSTIFY、RIGHT-JUSTIFY、および TRAILING-SIGN オプションを使用すると、上記の形式を補正できる。

  9. MF  SPACE-FILL オプションは、自由方式の非編集数字データ項目の、すべての整数文字位置の先行ゼロを抑制して、画面に表示するようにする。このオプションは、自由方式の非編集数字データ項目に対してだけ働く。この機能は、データ項目中の初期データが表示されるときに効力を発揮し、そのデータ項目への ACCEPT 操作が終了するときにも再び効力を発揮する。左端に付された符号があれば、右端に表示される。
  10. MF  ZERO-FILL オプションは、自由方式の非編集数字データ項目をゼロ抑制しないで、画面に表示するようにする。この機能は、データ項目中の初期データが表示されるときに効力を発揮し、そのデータ項目への ACCEPT 操作が終了するときにも再び効力を発揮する。英字または英数字のデータ項目にこのオプションを適用したときの効果については、「ZERO-FILL 句」を参照。
  11. MF  LEFT-JUSTIFY オプションは、注記にすぎない。
  12. MF  RIGHT-JUSTIFY オプションは、入力されたデータを項目の右に桁寄せして、画面に表示するようにする。このオプションは、自由方式の非編集数字データ項目に対してだけ働く。この機能は、データ項目中の初期データ (表示された現在の内容) が表示されるときに効力を発揮し、そのデータ項目への ACCEPT 処理が終了するときにも再び効力を発揮する。
  13. MF  TRAILING-SIGN オプションは、演算符号を項目の右端の文字位置に表示するようにする。この機能は、データ項目中の初期データが表示されるときに効力を発揮し、そのデータ項目への ACCEPT 処理が終了するときにも再び効力を発揮する。このオプションは、自由方式の非編集数字データ項目に対してだけ働く。
  14. MF  UPDATE オプションは、データ項目の現在の内容 (初期データ) を表示してから、新しいデータの入力を促すようにする。新しいデータが何も入力されないと、初期データが入力されたかのように扱われる。UPDATE オプションを指定しないと、初期データが表示されるか否かは構成オプションによる(構成オプションの詳細については、ユーザー インターフェイスに関する COBOL システムのマニュアルを参照)。
  15. MF  WITH UPPER オプションは、入力された文字を強制的に大文字にする。
  16. MF  WITH LOWER オプションは、入力された文字を強制的に小文字にする。
  17. MF identifier-1 に REDEFINES がかかっている場合、再定義データ領域の最初の記述が使用され、以降の記述は無視される。OCCURS または入れ子になった OCCURS が指定されている場合、反復されるデータ項目はその反復回数分展開される。したがって、1 つの定義が多数の項目にわたって繰り返されることになる。
  18. MF identifier-8 または integer-7 の値が負の場合、時間切れによる「例外条件」を発生させないという要求を表わす。この場合、キーが打鍵されるまでの時間またはキーの打鍵間隔がどんなに長くなっても、例外条件は発生しない。
  19. MF identifier-8 または integer-7 の値がゼロの場合、入力待ちの間は時間切れを起こさせないことを意味する。しかし、入力待ちでない (ACCEPT が処理された) ときには、直ちに時間切れとする。
  20. MF ON EXCEPTION 指定を書くと、TIME-OUT 指定が指定してあって時間切れが発生したときに実行される。NOT ON EXCEPTION 指定を書くと、TIME-OUT 指定が指定してあるが時間切れ (または他の例外条件) が発生しなかったときに実行される。
  21. MF 時間切れ例外条件が発生すると、ACCEPT の結果の項目は下記のようになる。
    1. 項目の一部がすでに変更されていると、その時点の内容がそのまま保持される。
    2. "FULL" や "REQUIRED" をはじめとする、通常は部分的な入力を許さない属性を持つ項目でも、時間切れ例外条件が発生したときは、その要件を満たすことを求められない。
    3. 上記の規則は、キーを打つたびに時間切れ測定用の時計が再設定されるか否かにかかわらず、適用される。
  22. MF 実行時に百分の 2,147,483,647 秒よりも大きな正の時間切れ間隔が検出されると、その値は百分の 2,147,483,647 秒 (約 8 か月) に設定し直される。
  23. MF TIME-OUT の値は、ACCEPT 文の実行が開始されてから時間切れ例外条件が発生するまでの時間を、秒 (または十分の一秒) 単位で指定する。新しい ADISCF 構成オプションは、キーボード上で何か操作が行われるたびに、時間切れ測定用の時計を「再設定」するか否かを制御する。ACCEPT 文によって時間切れ測定用の時計を再設定したりしなかったりする応用では、設定状態の変更を必要とする ACCEPT 文の前または後ろで、ADIS 実行時インターフェイスを個別に呼び出すことができる。たとえば、時間切れ測定用の時計を再設定しないように ADIS が構成されているときに、次の文を実行したとする。
     ACCEPT INPUT-FIELD TIME-OUT AFTER +10

    すると、ACCEPT の開始から 10 秒経過後に、時間切れ条件が発生する。この場合、ACCEPT の開始 5 秒後に何か文字を打ったとしても、時間切れ条件の発生を防ぐことにはならない。

    また、時間切れ測定用の時計を再設定するように ADIS が構成されているとする。すると、上記の同じ文を実行した場合、何か文字を打つたびに TIMEOUT「時計」はゼロに設定し直される。

  24. MF ON EXCEPTION 指定を指定しないと、時間切れ条件が発生したときに、CRT 状態キー (指定してあれば) が更新され、処理は次の論理的な指定まで続行される。これは、NOT ON EXCEPTION を指定した場合も同様である。
  25. MF (NOT) ON EXCEPTION 指定に関する説明はすべて、(NOT) ON ESCAPE 指定にも当てはまる。

形式 1 および 5 の一般規則

  1. MF 英数字データ項目に関しては、ACCEPT 文の実行中に画面から受け取られたフィールドのサイズは、宛先のフィールドのサイズとまったく同じである。したがって、フィールドの右側の部分にデータを表示したい場合には、その位置にカーソルを合わせてデータを入力しなければならない。
MF 

書き方 6 の一般規則

  1. MF env-name で指定された環境変数が存在する場合、その値は識別子に入れられ、statement-2 が実行される (指定されている場合)。それ以外の場合は、識別子の値は未定義となり、statement-1 が実行される (指定されている場合)。