DISPLAY 文

DISPLAY 文は、指定されたデータ項目のデータを、CRT 画面などの適切なハードウェア装置に転送する。

MF また、DISPLAY 文はプログラムから CRT またはビデオ端末画面にデータを転送する (データを入力できる非スクロール形式の画面が表示される)。

書き方 1 の一般形式

MFXOPEN 

書き方 2 の一般形式


*
MF 

書き方 3 の一般形式


*

書き方 1 の構文規則

  1. mnemonic-name (呼び名) は、環境部の特殊名段落中の function-name (機能名) と関連付ける。有効な function-name については、「特殊名段落」トピックの「一般規則 9」を参照。
  2. OSVSVSC2MF 関連付けられた mnemonic-name の代わりに、function-name 自体を使用してもよい。
  3. 各定数には、ALL 以外の表意定数を使用できる。
  4. 定数に数値を指定する場合は、符号なし整数とする。

    OSVSVSC2MF この制限は無視してもよい。

  5. MFXOPEN mnemonic-name を ARGUMENT-NUMBER に関連付ける場合、identifier-1 または literal-1 (使用する場合) は、それぞれ符号なし整数または符号なし整数定数として定義されたデータ項目を参照する必要がある。使用できる identifier-1 または literal-1 は 1 つだけであり、WITH NO ADVANCING は指定できない。
  6. MFXOPEN  mnemonic-name を ENVIRONMENT-NAME または ENVIRONMENT-VALUE に関連付ける場合、identifier-1 (使用する場合) は、英数字データ項目または文字列型のオブジェクトを参照する必要がある。literal-1 (使用する場合) は文字定数を参照するものとする。使用できる identifier-1 または literal-1 は 1 つだけであり、WITH NO ADVANCING は指定できない。
  7. ON EXCEPTION 指定および NOT ON EXCEPTION 指定は、mnemonic-name が ENVIRONMENT-NAME または ENVIRONMENT-VALUE に関連付けられている場合にのみ指定できる。
MFXOPEN 

書き方 2 の構文規則

  1. MFXOPEN screen-name (画面名) には、OCCURS 句を伴う項目は指定できない。
MF 

書き方 2 および 3 の構文規則

  1. MF LINE 指定および COLUMN 指定は、任意の順番で記述できる。
  2. MF integer-3 および identifier-4 の長さは、4 桁または 6 桁とする。
MF 

書き方 3 の構文規則

  1. MF 作用対象が screen-name でない DISPLAY 文は、その中に AT 指定、CRT オプションか CRT-UNDER オプションを伴う UPON 指定、WITH 指定、または MODE IS BLOCK 指定がある場合、あるいは UPON 指定はないが特殊名段落中に CONSOLE IS CRT 句が指定されている場合、書き方 3 として扱われる。CONSOLE オプションを伴う UPON 指定がある場合、または UPON 指定がなく特殊名段落中に CONSOLE IS CRT 句も指定されていない場合、この DISPLAY 文は書き方 1 として扱われる。
  2. MF 一意名の後の指定は、任意の順番で記述できる。
  3. MF identifier-1 内の基本データ項目の用途は、DISPLAY とする。
  4. MF identifier-1 内の基本データ項目は、8191 バイト以下とする。MODE IS BLOCK を指定する場合、identifier-1 の全体の長さは 8191 バイト以下とする。
  5. MF 動詞 DISPLAY の後に複数の identifier-1 が続く場合、WITH 句はその直前にある作用対象にのみ適用される。

書き方 1 の一般規則

  1. DISPLAY 文の作用対象で、USAGE が DISPLAY 以外の場合、または符号が含まれる場合、作用対象は分離記号を伴う USAGE DISPLAY に変換される。作用対象のサイズは、変換後のサイズと見なされる。
  2. 作用対象の 1 つとして表意定数を指定すると、その表意定数が 1 箇所だけ表示される。
  3. MF  function-name COMMAND-LINE またはそれに関連付けられた mnemonic-name を指定すると、データはシステム依存のコマンド ライン バッファーの内容を上書きする。その後、ACCEPT FROM COMMAND-LINE 文を使用すると、このデータを取得できる。この場合、使用できる作用対象は 1 つのみである。

    DISPLAY 文の書き方 1 の一般規則で特記されているもの以外のすべての使用可能な function-name は、CONSOLE と等価として扱われ、各作用対象は、リストされた順序でコンソール デバイスに転送される。表示されるデータの全体のサイズは、各作用対象のサイズの合計に等しい。表示は現在のカーソル位置から開始され、必要に応じて後続の行に繰り越される。

    旧リリースでは、最後の作用対象に続く後続空白文字は表示されていなかった。

  4. ANS85 NO ADVANCING を指定すると、カーソルは最後の文字が表示された次の位置に残る。NO ADVANCING を指定しないと、カーソルは次の行頭に来る。カーソルが次の行頭にある場合は常にスクロールできる。
  5. MFXOPEN function-name ARGUMENT-NUMBER に関連付けられた mnemonic-name を使用すると、ARGUMENT-VALUE に関連付けられた mnemonic-name を伴う後続の ACCEPT の位置は、指定されたコマンド ラインの引数を取得するように設定される。identifier-1 または literal-1 に関連付ける値が 0 未満、99 より大、またはコマンド ラインの引数の合計数よりも大きい場合、結果は明示的には不定となる。
  6. MFXOPEN function-name ENVIRONMENT-NAME に関連付けられた mnemonic-name を使用すると、ARGUMENT-VALUE に関連付けられた mnemonic-name を伴う後続の ACCEPT または DISPLAY 中で読み取られるまたは設定される変数が、literal-1 で指定した、または identifier-1 の内容として指定した変数名に設定される。ON EXCEPTION 指定は無視される。したがって、ENVIRONMENT-VALUE に関連付けられた後続の ACCEPT または DISPLAY 用の ENVIRONMENT-NAME を設定する際に問題が発生した場合、ON EXCEPTION 条件の検出は、後続の ACCEPT または DISPLAY 内で行う必要がある。
  7. MFXOPEN function-name ENVIRONMENT-NAME に関連付けられた mnemonic-name を使用すると、次の処理が行われる。
    1. ENVIRONMENT-NAME の戻り値または設定値は、255 バイトを超えてはならない。
    2. ENVIRONMENT-NAME に関連付けられた mnemonic-name を伴う DISPLAY が先行して実行されていると、指定された環境変数に一意名の値が代入される。
    3. ENVIRONMENT-NAME に関連付けられた mnemonic-name を伴う DISPLAY が先行して実行されていない場合、ACCEPT に関して指定された環境変数が存在しない場合、または DISPLAY に関して環境変数を格納するために割り当てる領域が足りない場合は、ON EXCEPTION 指定に対応付けた無条件文が実行される。この場合、一意名の値は不定となる。
  8. MFXOPEN function-name SYSERR に関連付けられた mnemonic-name を使用すると、DISPLAY は CONSOLE に対して実行した場合と同様の処理になるが、出力はすべてシステムの標準エラー装置に向けられる。
  9. MFXOPEN DISPLAY UPON ENVIRONMENT-VALUE を使用する場合は、後続空白文字が値に含まれる。これを避けるには、INSPECT REPLACING ALL SPACES BY LOW-VALUES を使用する。
  10. OSVSVSC2MF identifier-1 では、内部浮動小数点数は表示用の外部浮動小数点数に変換され、次のように処理される。
    1. COMP-1 項目は、外部浮動小数点数用の PICTURE 句「-.9(8)E-99」を指定した場合と同様に表示される。
    2. COMP-2 項目は、外部浮動小数点数用の PICTURE 句「-.9(18)E-99」を指定した場合と同様に表示される (ただし、この PICTURE 文字列は実際に明示的に指定するとエラーになる)。
  11. OSVSVSC2MF literal-1 では、浮動小数点数定数を使用できる。
MFXOPEN 

書き方 2 の一般規則

  1. MFXOPEN この書き方の DISPLAY 文を使用すると、プログラムの画面節で定義した画面項目が表示され、拡張画面操作機能を全面的に使用できる。
MF 

書き方 2 および 3 の一般規則

  1. MF AT 指定は、DISPLAY 操作を開始する画面上の絶対アドレスを規定する。
  2. MF DISPLAY 文を実行する順序は、常に以下のとおりである。
    1. AT 指定
    2. BLANK 指定
    3. BELL 指定
    4. DISPLAY 操作
  3. MF integer-3 または identifier-4 の長さが 4 桁の場合、上 2 桁は行を表し、下 2 桁は列を表す。6 桁の場合、上 3 桁は行を表し、下 3 桁は列を表す。
  4. MF 行および列番号の組み合わせの中には、以下のように特別な意味を持つものがある。
    1. 列が範囲内に入るまで、範囲外の列の値は行の長さだけ削減され、行の値は増分する。
    2. 行の値が範囲外の場合、画面が 1 行上にスクロールする。この効果は、最終行の行番号を指定した場合と同じである。
    3. 指定した行番号および列番号がともにゼロである場合、先行する書き方 2 または書き方 3 の DISPLAY 操作が完了した位置の直後から DISPLAY が開始される。各行の列 1 は、前の行の最後の列に続くものと見なされる。
    4. 指定した行番号はゼロであるが列番号がゼロでない場合、先行する書き方 2 または書き方 3 の DISPLAY 操作が完了した位置の次の行の指定した列から DISPLAY が開始する。
    5. 指定した列番号はゼロであるが行番号がゼロでない場合、先行する書き方 2 または書き方 3 の DISPLAY 操作が完了した位置の次の列の指定した行から DISPLAY が開始する。
MF 

書き方 3 の一般規則

  1. MF この文の一部を繰り返し指定して、複数のデータ項目を表示できる。最初の項目に AT 指定がない場合は、行 1 の列 1 から開始される。後続の各項目は、前の項目の後ろにある現在のカーソル位置から開始する。
  2. MF identifier-1 が集団項目であり、MODE IS BLOCK 指定がない場合、その下位の基本項目のうち、名前が FILLER でないものが表示される。これらの項目はデータ部で記述されている順番で画面に表示され、集団内の FILLER 項目の長さによって区切られる。この目的では、ある行の最初の位置は、その前の行の最後の位置の直後に続くものと見なされる。
  3. MF MODE IS BLOCK は、一意名を基本項目として扱うように指定する。これにより、一意名が集団項目であっても 1 つの項目として表示される。
  4. MF  WITH を指定すると、操作中に特定のオプションを指定できる(これらの指定の説明については、「画面節の概要」を参照)。

    画面記述句で使用できるオプションに加えて、WITH 指定では、SPACE-FILL、ZERO-FILL、LEFT-JUSTIFY、RIGHT-JUSTIFY、TRAILING-SIGN、および UPDATE オプションを使用できる。ZERO-FILL には 2 つの用法があるため、本リストおよび画面記述句に記載する。2 番目の用法については、本章で後述する。

    自由形式で数字および数字編集の画面フィールドにデータを入力するための構成オプションがある。COBOL では、非編集数字データ項目は、内部形式でデータを保持することを目的としたものである。自由形式を用いると、このようなデータ項目を画面上に表示できる。詳細は、ユーザー インターフェイスに関する COBOL システムのドキュメントを参照。自由形式が有効である場合、データは自動的に再フォーマットされて表示される。

    • 仮想小数点はピリオドで表す。
    • 符号は符号文字で表す (負の数は「-」とし、正の数は空白とする)。符号は、左端の数字の直前に付けられる。
    • すべての整数文字位置の先行ゼロは抑制される (最末桁は除く)。
    • 左に桁寄せされる。

    SPACE-FILL、ZERO-FILL、LEFT-JUSTIFY、RIGHT-JUSTIFY、および TRAILING-SIGN オプションを使用すると、上記の形式を補正できる。

  5. MF literal-1 で次の表意定数を指定すると、以下のとおり特別な効果がある。SPACE を指定すると、指定したカーソル位置から画面の末尾までがクリアされる。LOW-VALUE を指定すると、指定した位置にカーソルが移動する。ALL X"01" を指定すると、指定したカーソル位置からその行の末尾までがクリアされる。ALL X"02" を指定すると、画面全体がクリアされる。ALL X"07" を指定すると、ベルが鳴る。定数が上記以外の表意定数であり、SIZE オプションを指定しない場合は、その表意定数の値が 1 つ表示される。
  6. MF  特別の効果を持たない表意定数に SIZE オプションを指定すると、その表意定数は SIZE オプションで指定した長さに達するために必要な回数分表示される。ただし、行末から次の行頭へ表示が繰り越される場合は、表意定数の最初から表示し直される。
  7. MF  画面表示では、特定の画面位置で使用した先行の前景色または背景色が継承される。ただし、FOREGROUND-COLOR 句および BACKGROUND-COLOR 句を再度指定する場合、または BLANK SCREEN 句を使用する場合は例外とする。BLANK SCREEN 句を使用すると、表示が消去され、先行する色設定は継承されない。
  8. MF identifier-1 で REDEFINES を使用する場合は、再定義データ領域の最初の記述が使用され、後続の記述は無視される。OCCURS または入れ子構造の OCCURS を使用する場合、反復されるデータ項目はその反復回数分展開される。したがって、1 つの定義が多数のフィールドに対して繰り返される。