報告書作成機能

報告書作成機能は特別な目的の機能であり、出力報告書の編成、形式、および内容に焦点を当てている。報告書は、標準の COBOL 言語を使用しても作成できるが、報告書作成機能の言語機能を利用すると、より簡潔に報告書を構成および作成できる。報告書作成機能を使用すると、通常はプログラマーが行う手続き部のプログラミングの多くが、自動的に報告書作成制御システム (report writer control system:RWCS) によって行われる。そのため、プログラマーが各種手続きを記述する負担が軽減される。たとえば、データの転記、印刷行の編集、ページ内の行数の算出、ページ番号の指定、見出し行および脚書き行の作成、論理的なデータの切れ目の判別、合計カウンターの更新などを、都度コーディングしなくても済む。これらの操作はすべて、ソース プログラムのデータ部の報告書節にあるソース言語の文に基づいて、RWCS によって行われる。

XOPEN このモジュールは標準 COBOL 定義に含まれているが、X/Open の COBOL 言語定義では明示的に除外されている。したがって、X/Open の COBOL 準拠のソース プログラムでの使用は推奨しない。

OSVS OS/VS COBOL コンパイラは、ANSI'68 規格に基づいた報告書作成機能をサポートする (メインフレーム LANGLVL(2) コンパイラ オプションを使用する場合も同様。これは通常、ANSI'74 サポートを必要とする)。ただし、実際にはコンパイラが 2 つの COBOL 規格をサポートしている場合が多々ある。そのため、COBOL システムでは他の方言で OS/VS COBOL をエミュレートすることは推奨されない。

OSVS 本章では、これらの OS/VS COBOL 拡張の多くを OSVS のマークで示す。ただし、OS/VS COBOL 報告書作成の構文に関する厳密な規則については、IBM OS/VS COBOL Language Reference を参照。