Visual COBOL Development Hub を含むベース イメージの作成

本トピックでは、Visual COBOL Development Hub ベース イメージを作成するために Dockerfile で実行する必要がある手順について説明します。

Visual COBOL Development Hub ベース イメージを作成する最も簡単で推奨される方法は、「Visual COBOL ベース イメージのコンテナー デモンストレーション」の説明に従ってコンテナー デモンストレーションを使用する方法です。コンテナー デモンストレーションを使用する場合は、すべての手順がコンテナー デモンストレーションで実行されるため、本トピックで説明する手順を実行する必要はありません。本トピックでは、Visual COBOL Development Hub ベース イメージを作成するための独自の Dockerfile を記述する手順を示しています。

注: COBOL アプリケーションをコンテナに移行するためのベスト プラクティス』という別のドキュメントが提供されており、ここでは Micro Focus が推奨するベスト プラクティスを紹介しています。これは、既存の COBOL アプリケーションを、コンテナー化された環境での実行に移行する際に適用するものです。詳細については、『Micro Focus: COBOL アプリケーションをコンテナに移行するためのベスト プラクティス』を参照してください。

Visual COBOL Development Hub ベース イメージを作成した後、そのベース イメージに基づいて、COBOL アプリケーションおよび Visual COBOL Development Hub を含む追加イメージを作成できます。この追加イメージの作成の詳細については、「Visual COBOL Development Hub で使用するアプリケーションを含むイメージの作成」を参照してください。

注: Visual COBOL は開発およびテスト環境であるため、実稼働環境では使用できません。実稼働環境のコンテナーで COBOL アプリケーションを実行する場合は、COBOL Server を含むコンテナーを使用する必要があります。

Visual COBOL Development Hub ベース イメージを作成する前に、次のものが用意されていることを確認する必要があります。

  • Visual COBOL Development Hub のインストール可能な実行可能ファイル。これは setup_visualcobol_devhub_for_docker_6.0_platform で、Visual COBOL Development Hub ベース イメージの Docker デモンストレーションに含まれています。
  • Visual COBOL Development Hub の適切なライセンス (.mflic) ファイル。
  • JDK のインストールを実行するための関連する実行可能ファイル (イメージに Java サポートを含める場合)。このファイルは、選択した JDK プロバイダーから入手できます。/li>

    Visual COBOL Development Hub を含むベース イメージを作成するには、Dockerfile で次の手順を実行する必要があります。

    1. 作成元となるベース イメージを指定します。通常、これは、Red Hat Linux を使用しているか SUSE Linux を使用しているかに応じて、rhel7/rhel:latest または suse/sles12sp3 になります。
    2. イメージのメタデータを定義します。これにより、docker inspect または podman inspect コマンドの使用時にイメージの重要な詳細を簡単に設定できるようになります。
    3. ファイル名およびフォルダーの場所に関する変数を定義します。
    4. Visual COBOL Development Hub を正常にインストールするために必要なパッケージをインストールします。
    5. Visual COBOL Development Hub (setup_visualcobol_devhub_for_docker_6.0_platform.gz) のインストール可能な実行可能ファイルをホスト マシンからイメージのファイルシステム内の一時フォルダーにコピーします。
    6. Visual COBOL Development Hub のインストール時に詳細が使用されるユーザーおよびグループを作成します。
    7. Visual COBOL Development Hub のインストール可能な実行可能ファイルに実行権限があることを確認してから、このファイルを実行します。

      setup_visualcobol_devhub_for_docker_6.0_platform.gz の実行時に、次のパラメーターを指定する必要があります。

      -IacceptEULA
      Micro Focus エンドユーザ使用許諾契約書 (EULA) の内容に同意することを示します。
      -ESadminID=user-name
      Enterprise Server System Administrator Process User ID を設定します。
    8. 動的リンカーの実行時バインディングを構成して、Visual COBOL に付属の共有オブジェクトを含めます。

      これにより、LD_LIBRARY_PATH 環境変数を更新する必要がなくなります。

    9. 必要なクリーンアップを実行します。これには、変数のリセットや一時フォルダーの削除などのタスクが含まれます。
    10. Visual COBOL Development Hub のライセンスをインストールしてから、ライセンス ファイルを削除します。
    注:ログインしてシェルまたは Visual COBOL のコマンドを実行できるイメージを作成することもできます。このオプションは、ベース イメージにアプリケーション ファイルを追加しない場合にベース イメージから Visual COBOL のコマンドを使用するのに便利です。

    すべてのコンテナー デモンストレーションに、このようなログイン イメージを作成するオプションが用意されています。それらのイメージのタグには、「_login」というサフィックスが付きます。_login イメージを作成するように指定する方法については、「Visual COBOL ベース イメージのコンテナー デモンストレーションの実行」を参照してください。このようなイメージの作成に必要なコマンドの詳細については、いずれかのコンテナー デモンストレーションの bld.sh スクリプトを参照してください。