.NET COBOL のデバッグ シナリオ

Visual COBOL では、.NET COBOL アプリケーションのデバッグに Visual Studio デバッグ エンジンを使用します。

Microsoft は、強化された .NET デバッグ エンジンを最近のバージョンの Visual Studio に同梱しています。Visual COBOL は、Visual Studio 2017 以降の .NET COBOL 用のこの新しいエンジンをサポートしています。

注: 次のように、古い .NET デバッグ エンジンの使用に切り替えることができます。
  1. Visual Studio で、[デバッグ > オプション > 全般] をクリックします。
  2. [マネージ互換モードの使用] をオンにします。

古いエンジンに切り替えると、新しい Visual Studio デバッグ エンジンでしか利用できない機能は無効になります。ソース コードを再コンパイルしないと、オブジェクト参照の問い合わせが失敗する場合があります。

Visual Studio の強化された .NET デバッグ エンジンには、.NET COBOL のデバッグ時に使用できる次のような各種の機能が用意されています。

コンパイラの統合
COBOL コンパイラと直接連携します。これにより、デバッグ時に任意の有効な COBOL 式を設定できます。Visual Studio は、式が COBOL ソースに直接コーディングされている場合とまったく同じようにエラーを報告します。
.NET 後方デバッグ
IntelliTrace 機能を活用して、アプリケーションの実行を記録およびトレースします。
注: この機能の Visual Studio ソフトウェア要件を確認してください。
.NET リモート デバッグ
別のマシンにディプロイされている .NET COBOL アプリケーションをデバッグできます。
[診断ツール] ウィンドウ
パフォーマンス、IntelliTrace、および CPU とメモリの使用量に関する詳細を表示します。
COBOL 用の式エバリュエーター
以下を評価します。
  • オブジェクト参照を含む複雑な式 (object::[Property][Method])。

    たとえば、System.Environment::GetEnvironmentVariable("PATH")::Split(';') と入力します。

  • $ReturnValue$exception などの組み込み関数。
言語の統合
他の .NET 言語 (C# や Visual Basic など) を使用する場合の統合が強化されています。
IntelliSense
IntelliSense により、デバッガー ウィンドウ (ウォッチクイック ウォッチ、およびイミディエイト) で入力候補が提示されます。
オブジェクト追跡
[オブジェクト ID の作成] を使用したオブジェクト追跡を提供します。
パフォーマンスのヒント (PerfTips)
各文の実行後に経過時間に関する情報を提供します。
オブジェクトの表現の強化
COBOL オブジェクトが C# および Visual Basic オブジェクトと同じように表現されます。COBOL 固有のデータ形式項目は、[COBOL data] という名前の拡張ノードの下にリストされます。
HEX ビューの強化
16 進表示が強化されています。

次のシナリオは、これらの機能の一部のコンテキストを提供します。