ISO2002MFOS390 

局所記憶節

機能

プログラムが呼ばれるたびに、局所記憶節の写しが別途作られる。作られた局所記憶節の写しは、そのプログラムが呼ばれている間だけ、存在する。局所記憶節は、再帰型のプログラム呼出しのために特に用意されたものである。

局所記憶節(local-storage section)は、節の見出しで始まる。その後ろに、独立データ項目用のデータ記述項やレコード記述項を書く。局所記憶節の各レコード名および独立項目名は一意とする。それらは修飾できないためである。レコードに従属するデータ名は、修飾することによって一意にできるならば、一意である必要はない。データ記述項の構文は、データ部 - ファイルおよびデータ記述の章で定義されている。

データ名またはレコード名が参照されることがない場合、修飾して一意にしなくてもよい。

一般形式

構文規則

  1. EXTERNALデータは使用できない。

  2. GLOBALデータは使用できない。

  3. 「CALL ... USING局所データ項目」という構文は使用できる。

  4. 「ENTRY ... USING局所データ項目」という構文は使用できない。

  5. 「PROCEDURE DIVISION ... USING局所データ項目」という構文は使用できない。

  6. 入れ子になったプログラムの中では、LOCAL-STORAGE SECTION見出しは使用できない。

  7. COBOLシステムは、プログラムに局所記憶節がある場合にだけプログラムの再帰を行う。局所記憶節内にレコードが存在する必要はない。局所記憶節の見出しがないと、実行時に再帰処理が受け入れられない。詳しくは、翻訳集団の概念の章の共通プログラム、初期プログラム、および再帰プログラム節を参照。

一般規則

  1. DEFAULT-BYTE コンパイラ指令は、局所記憶節内で定義した項目には適用できない。
  1. VALUE句を書くことができるが、注記にとどまる。

    VALUE句は、データ部 - ファイルおよびデータ記述の章のVALUE(値)句節の解説に従い、データ項目を初期化する。