IMS 用のエンタープライズ・サーバ・インスタンスの作成と構成

IMS アプリケーションを実行するには、MSS に対応し IMS アプリケーションの実行に適した構成のエンタープライズ・サーバ・インスタンスを作成する必要があります。エンタープライズ・サーバ・インスタンスは、Enterprise Developer IDE または Enterprise Server Administration から作成できます。Enterprise Developer IDE から作成する場合は構成 多くが自動で行われますが、どちらの方法にも手動による構成手順が必ず含まれています。

IMS テンプレートを使用した Enterprise Developer からのエンタープライズ・サーバ・インスタンスの作成

Enterprise Developer にはエンタープライズ・サーバのテンプレート、IMSTemplate.xml が含まれており、これを使用することで IMS アプリケーション用エンタープライズ・サーバ・インスタンスを容易なプロセスで作成および構成できます。IMSTemplate.xml は、デフォルトで %ProgramFiles(x86)%\Micro Focus\Enterprise Developer\etc\ServerTemplates ディレクトリにあります。このテンプレートを使用してエンタープライズ・サーバ・インスタンスを作成する場合、Enterprise Developer プロジェクトのプロパティと、エンタープライズ・サーバ作成時に入力する情報に応じて、以下が自動的に有効になるかまたは構成されます。

IMS 対応エンタープライズ・サーバ・インスタンスのデフォルトの構成:
  • MSS が有効
  • IMS が有効
  • [System Initialization Table] が IMSSIT に設定される
  • メッセージ処理リージョン (MPR) が作成される
テンプレートに必要な情報に基づく構成:
  • エンタープライズ・サーバ・インスタンス名
  • プロジェクトがエンタープライズ・サーバ・インスタンスに関連付けられる
  • 作業モード、32 ビットまたは 64 ビット
Enterprise Developer プロジェクトのプロパティに基づく構成:
  • アプリケーション・パス
  • 構成ディレクトリ
  • データベース・パス
  • GEN ファイル・ディレクトリ
  • マップ/MFS パス
  • トランザクション・パス

TN3270 リスナとポート番号を手動で指定する必要があります。

Enterprise Server Administration からのエンタープライズ・サーバ・インスタンスの作成と構成

エンタープライズ・サーバで IMS アプリケーションを実行するために、エンタープライズ・サーバ・インスタンスを Enterprise Server Administration から作成するとき、少なくとも次の項目を構成する必要があります。

初めてエンタープライズ・サーバ・インスタンスを作成するとき、次を指定します。
  • エンタープライズ・サーバ・インスタンスの名前
  • Mainframe Subsystem Support
  • 作業モード、32 ビットまたは 64 ビット
  • TN3270 リスナとポート番号を指定する
次を手動で構成します。
  • IMS を有効にする
  • システム初期化テーブル (SIT) を指定する
  • 次の場所を指定する
    • アプリケーション・ファイル
    • データベース・ファイル
    • 生成済みファイル
    • マップ/MFS ファイル
    • トランザクション・ファイル
  • メッセージ処理リージョン (MPR) を指定する
オプションの IMS 構成は次のとおりです。
使用する IMS アプリケーションの要件に応じて、次を構成できます。
  • IMS アプリケーションに JCL が含まれる場合は、JCL 用のエンタープライズ・サーバも構成する必要がある
  • IMS Connect を使用してデータベースに接続する場合は、IMS Connect を有効にする
  • リソース・グループを作成する
  • スタートアップ・リストにリソース・グループを追加する
  • トランザクションを定義する
  • 共有メモリー領域の要件を計算する
  • プリンタを指定する
重要:
  • 移行された IMS アプリケーションでは、サービス、要求ハンドラ、または実装パッケージを定義する必要はありませんが、エンタープライズ・サーバ作成時にそのサーバと自動的に関連付けられるシステム・サービスおよび要求ハンドラは削除しないでください。
  • リソース、SIT、およびスタートアップ・リストは、すべて CICS の概念です。ただし、エンタープライズ・サーバでの IMS サポートは CICS のサポートと密接に統合されるため、エンタープライズ・サーバでの CICS アプリケーション実行に必要な構成の多くが IMS アプリケーション実行にも必要になります。CICS の概念に慣れていない場合は、『MSS および CICS のサポート』を読んでから作業を続けることをお勧めします。
  • Micro Focus のエンタープライズ・サーバ製品には、IMS アプリケーションで使用できる各種ツールと機能が含まれています。ただしこれらは IMS アプリケーション専用ではありません。他の便利な機能について詳しくは『構成と管理』の節を参照してください。