PAC は単一のアクションで起動することはできません。PAC 内のすべてのエンタープライズ サーバー インスタンスを個別に起動する必要があります。プロセスを自動化するために個々のアクションをスクリプト化することができます。
Micro Focus では、SOR から項目を削除するときは caspac ユーティリティを使用することをお勧めします。詳細については、「caspac」を参照してください。
PAC をコールド スタートする方法は 1 つだけで、InitPac アクションを使用して caspac を実行してから、/s:c を使用して casstart を実行する必要があります。
PAC では、インスタンスの起動時に /s:c または /s:w のいずれかのオプションを使用する必要があります。これらのオプションは、TS または TD に対する SIT 設定をオーバーライドします。/s:c オプションを使用すると、すべてのキューが他のデータとともに削除されます。/s:w オプションを使用すると、既存のキューはそのまま残ります。
casstart コマンドを使用する際、TS または TD のコールド スタートまたはウォーム スタートの SIT 設定をオーバーライドするには、/s オプションで w (ウォーム スタートの場合) または c (コールド スタートの場合) のいずれかを使用します。/s オプションが使用されていない場合は、TS または TD の SIT 設定が適用されます。
PAC のコールド スタートのプロセスでは、PAC の各 SOR から既存のデータがすべて削除されます。
PAC を起動するには、次の手順を実行します。
caspac -aInitPac=pacname -stype,host:port-s オプションの値で PAC の PSOR を指定します。次に例を示します。
caspac -aInitPac=MyPac -sredis,127.0.0.1:6379
casstart /rregionName /s:c
casstart /rregionName /s:w
エンタープライズ サーバー インスタンスのコールド スタート時に別のインスタンスが同じ PAC 内ですでに実行されている場合は、起動モードがウォーム スタートに切り替わります。
ウォーム スタートでは、SOR 内のすべてのデータがそのまま残ります。デフォルトの起動モードはウォーム スタートです。TS および TD の SIT 設定をオーバーライドするには、casstart コマンドで /s:w を指定する必要があります。
コールド スタートされたエンタープライズ サーバー インスタンスは、ローカルのリソース定義ファイルから CICS リソースを読み取ります。リソースのインストール時に、PSOR でサポートされるリソース (PCT、FCT、PPT、DCT、および TST のみ) は PSOR に配置されます。以降にウォーム スタートされた PAC 内のエンタープライズ サーバー インスタンスは、PSOR からそれらのリソースを読み取ります。
PSOR でまだサポートされていないリソースは、ローカルのリソース定義から読み込まれます。
PAC の初期化後にエンタープライズ サーバー インスタンスがウォーム スタートされた場合、PAC に実行中のインスタンスがほかになければ、自動的にコールド スタートになります。
1 これにより、PAC 内のすべての SOR からすべての TSQ と TDQ が削除されます。caspac では PSOR からしか削除されません。
2 現在のところ、ユーザー インターフェイスにはエンタープライズ サーバー インスタンスをコールド スタートするオプションはありません。