.NET COBOL の相互運用における集団項目の例

InterfacingWithStdCOBOL.sln ソリューションでは、2 番目のプロジェクトペア (StdCbl02*) は、集団項目を使用する COBOL プログラムの連携を示すサンプルです。このプロジェクトの COBOL プログラムは、StdCbl01 に含まれるプログラムに比べ、より現実的です。C# には集団項目の概念がないため、COBOL と C# 間でデータを変換するインターフェイスとして、プロキシ クラスを作成します。

StdCbl02 プロジェクトには、次の各プログラムが含まれています。

• StdCbl02.cbl：このプログラムは手続き型 COBOL で記述されており、変更をまったく加えないでマネージ コードにコンパイルできます。
• StdCbl02.cpy：集団項目を定義するコピーブック。次に示すように、StdCbl02.cbl との間でやり取りされるパラメーターが含まれています。

  06 ～ 09 行目

  01 INPUT-FIELDS.
     03 IN-FIELD01     PIC  X(01).
     03 IN-FIELD02     PIC  9(03). 
     03 IN-FIELD03     PIC S9(05)V99    COMP-3.
  

• ooiStdCbl02.cbl：このプログラムが C# クライアントと COBOL コード (変更を加えない StdCbl02.cbl) 間のインターフェイス (プロキシ) として機能し、次のように集団項目を操作します。
  • C# クライアント プログラムとの間でやり取りするデータを含むオブジェクト プロパティを定義します。

    33 ～ 35 行目

    
    01 InField01  Object Reference StringClass  property AS "InField01".
    01 InField02  Binary-Short                  property AS "InField02". 
    01 InField03  Object reference DecimalClass property AS "InField03". 
    

  • C# クライアント プログラムで設定されたオブジェクト プロパティから入力データを取り込み、コピーブックで定義されている COBOL フィールドに格納します。

    52 ～ 54 行目

    Set IN-FIELD01              to InField01
    Set IN-FIELD02              to InField02
    Set IN-FIELD03              to InField03
    

• StdCbl02Client.cs：C# で記述されたクライアント プログラム。次の処理を行います。
  • クラス OOiStdCbl02 のオブジェクト プロパティを設定します。

    25 ～ 27 行目

    
    objStdCbl02.InField01  = "A";			    
    objStdCbl02.InField02  = 999;  
    objStdCbl02.InField03  = 12345.67M; 
    

  • 新しく作成したプロキシ クラス内の ExecStdCbl02 メソッドを呼び出します。

    31 行目

    objStdCbl02.ExecStdCbl02();