RCW によるネイティブ COBOL COM オブジェクトの呼び出し

ランタイム呼び出し可能ラッパー (RCW) は、.NET で提供されている COM 相互運用機能の 1 つです。RCW は COM オブジェクトをラップし、.NET ランタイム システムからの呼び出しを可能にします。つまり、COM インターフェイスが公開され、マネージ コードから呼び出せるようになります。

ランタイム呼び出し可能ラッパー (RCW) は、.NET で提供されている COM 相互運用機能の 1 つです。RCW は COM オブジェクトをラップし、.NET ランタイム システムからの呼び出しを可能にします。つまり、COM インターフェイスが公開され、マネージ コードから呼び出せるようになります。詳しい背景情報については、Visual Studio のヘルプの「ランタイム呼び出し可能ラッパー」を参照してください。

RCW を使用すると、COM オブジェクトとしてパッケージ化されたネイティブ COBOL コードを、COBOL CALL 文によって呼び出すことができます。

注:COM オブジェクトを .NET 環境で使用するには、タイプ ライブラリが必要です。

マネージ コードからネイティブ COBOL を呼び出すには、COBOL コードを COM オブジェクトとしてパッケージ化し、登録する必要があります。作成した COM オブジェクトをプロジェクトに参照として追加します。プロジェクトをビルドすると RCW が生成され、COM クラスがマネージ プロキシ クラスとして公開されます。アプリケーションを実行すると、マネージ コードは COM オートメーション サーバーとして実行される COBOL COM オブジェクトにアクセスします。

RCW を使用すると、マネージ プログラムは COM オブジェクトをマネージ クラスとして操作できるようになり、さらに IntelliSense も利用できます。.NET のデータ型は、.NET ランタイム システムによって COM のデータ型に変換されます。

ネイティブ COBOL COM オブジェクトを呼び出すには

  1. ネイティブ COBOL を COM オブジェクトとしてパッケージ化します。

    .NET COM オブジェクトでは、タイプ ライブラリを指定する必要があります。

  2. 次のコマンドを使用して COM オブジェクトを登録します。
    regsvr32 myCOMObject.dll
  3. COM オブジェクトを参照として Enterprise Developer プロジェクトに追加します。これを行うには、次の手順を行います。
    1. ソリューション エクスプローラーで [参照] を右クリックします。
    2. [参照の追加] をクリックします。
    3. COM オブジェクトを参照して選択します。
  4. マネージ コードで、他のマネージ オブジェクトと同様に、COM オブジェクトを起動します。次の例では、theLoanCalculator オブジェクトの Calculate メソッドを起動します。
    invoke theLoanCalculator::"Calculate"