Enterprise Server による環境変数の使用方法

エンタープライズサーバーインスタンスの環境は、サーバーインスタンスの起動に使用する方法によって異なります。

エンタープライズサーバーインスタンスを Enterprise Server Administration ユーザーインターフェイスから起動する場合、インスタンスはその環境を Directory Server から継承します。
casstart コマンドを使用してコマンドラインから Enterprise Server インスタンスを起動する場合、インスタンスはその環境をコマンドラインシェルから継承します。

つまり、サーバーのワークロードを管理するために必要なすべての環境変数 (サードパーティ製ソフトウェアのディレクトリ設定など) は Directory Server を起動するセッションで設定できるということです。Directory Server を Windows サービスとして実行している場合、そのサーバーにシステム環境があります。

エンタープライズサーバーインスタンスの環境変数は、[Add Server] ページまたは [Edit Server] ページの [Configuration Information] で設定できます。これらは、サーバーで実行するすべてのサービスに適用されます。

Interface Mapping Toolkit を使用してサービスが作成された場合にサービスレベルで設定された環境変数は、サーバーレベルの設定をオーバーライドします。

環境変数の形式は次のとおりです。

[ES-Environment]
environment-variable-name=environment-variable-setting

セミコロンを使用して文字列内の要素を区切ります。次に例を示します。

[ES-Environment]
COBPATH=c:\adirectory;c:\anotherdirectory

注: Micro Focusに対して COBDIR 環境変数は設定しないことをお勧めします。$COBDIR は製品の場所を指し示すために使用する環境変数です。$COBDIR を設定した場合の結果は不確定です。

サービスプログラムの場所をエンタープライズサーバーレベルで指定する場合は、COBPATH 環境変数を使用してください。エンタープライズサーバーレベルで COBPATH 環境変数を設定する場合は、COBPATH を使用して場所を示すサービスの [Add Package] または [Edit Package] ページの [Package Path] で、「$COBPATH」も指定する必要があります。

環境変数を指定する場合、すでに作成された別の変数の解決済みの値を、環境変数の値の一部として使用できます。これを行うには、インクルードする環境変数の先頭にドル記号 ($) を付けます。次に例を示します。

FILEROOT=d:\data
FILEA=$FILEROOT\mydata.dat

これは d:\data\mydata.dat に解決されます。

ドル記号を、別の環境変数が参照されるインジケーターとしてではなく実際の値の一部として環境変数の値にインクルードする場合、バックスラッシュ (\) 文字を挿入してドル記号をエスケープできます。

FILEA=\$\$fsserver1\mydata.dat

これは $$fsserver1\mydata.dat に解決されます。

バックスラッシュ文字 (\) はエスケープ文字として機能するため、環境変数の値を UNC パス (例：\\server\volume\directory\filename) にする場合は、2 つのバックスラッシュ文字ではなく、4 つのバックスラッシュ文字 (\\\\server\volume\directory\filename) で始めてください。バックスラッシュ文字の各ペアは 1 文字に解決され、最終的な結果として 2 文字のシーケンスが正しく生成されます。