概要

端末は、標準的な COBOL プログラムで使用する装置の中で、最も重要で、複雑な装置です。端末は次の 2 通りの方法で使用することができます。

書式設定されていない画面入出力では、COBOL システムでは特別なアクションは実行されません。単に UNIX の論理装置 stdinstdout、および stderr (『プログラマーズガイド - アプリケーション作成』の『デバイス操作』の章を参照してください) が使用されるのみです。これらはオペレーティング システムにより、端末から、または端末にリダイレクトされます。

書式設定されている画面入出力の場合、COBOL システムでは、2 つのレベル、つまり、論理レベルおよび物理レベルのアクションを実行する必要があります。Adis モジュール は、高レベルの COBOL 要求を論理的で低レベルの端末に依存しない操作に変換します。画面処理モジュールは、これらの論理操作を、接続された端末で必要な、端末に依存する物理的な文字列やエスケープ シーケンスに変換します。また、画面処理モジュールは、端末からの応答をすべて論理的な形式に変換し、変換した結果を Adis モジュールに返します。

論理形式と物理形式のマッピングを行うには、画面処理モジュールに、接続された端末のタイプ、その端末タイプの能力、およびすべての入出力アクティビティの物理形式を指定する必要があります。UNIX では、この情報を提供する標準の方法があります。環境変数 TERM に端末のタイプ名が示されており、その端末タイプの詳細情報は UNIX システムのデータベース terminfo に格納されています。