はじめに

算術値、ピクチャ値、または文字列値を、他の算術データ型、ピクチャ データ型、または文字列データ型の値に変換できます。算術データ、ピクチャ データ、文字列データ以外のデータは変換できません。

変換が行われるのは、代入、算術、関係、連結の演算子を使用した場合、特定の組み込み関数を使用した場合、パラメーターの受け渡しの際に GET/PUT 文を使用した場合、および KEY や KEYFROM などの文のオプションを使用した場合です。

各変換は、変換されるソース値で始まり、ターゲット データ型と呼ばれる完全データ型または不完全データ型で終わります。ターゲット データ型は、変換のコンテキストによって決まります。たとえば、代入に対して実行される変換のターゲット データ型は、代入演算子の左側の変数のデータ型によって決まります。不完全ターゲット データ型は、FIXED、FLOAT、BINARY、DECIMAL、BIT、CHARACTER などの変換組み込み関数を使用した場合に生じるほか、算術演算子を使用した場合など、その他のコンテキストで生じる場合もあります。

算術演算子または関係演算子に起因する変換のターゲット データ型については、「算術演算子」セクションの変換規則を参照してください。連結演算子の使用に起因する変換のターゲット データ型については、「連結演算子」を参照してください。ポインターとオフセットの間の変換については、「ロケーター データ」を参照してください。

Widechar が Graphic に変換される際には、Widechar のソース値がまず Character に変換されてから、中間の Character 値が Graphic に変換されます。Widechar のその他の変換では、Widechar がまず Character に変換されてから、次の表に示す文字列変換が適用されます。

Graphic が Widechar に変換される際には、Graphic のソース値がまず Character に変換されてから、中間の Character 値が Widechar に変換されます。Graphic のその他の変換では、Graphic のソース値がまず Character に変換されてから、次の表に示す文字列変換が適用されます。

次の表に、この章で説明する個々の変換を示します。

データ型 変換
算術 算術から算術

算術からビット文字列

算術から文字列

文字列 ビット文字列から算術

ビット文字列から文字列

文字列から算術

文字列からビット文字列

形式制御

ピクチャ ピクチャから算術

ピクチャからビット文字列

ピクチャから文字列

ピクチャ データへの変換

多くの変換規則で使用される CEIL 関数は、関数の引数の値以上である最小の整数を返します。次に例を示します。

CEIL(1.1)

この例では、値 2 が生成されます。