メッセージ CASRS2104E

最初の要求を処理する SEP で、PAC のいずれかのリージョンが PSOR と通信していないことが検出された場合、そのリージョンに要求は通知されません (これは SEP が無期限にブロックされるのを避けるためです)。この問題が発生した場合、SEP は CASRS2104E メッセージをコンソールに出力してから処理を続行します。このメッセージでは、ターゲット リージョンの名前、操作の種類、および操作の適用対象であったリソースが示されます。

これは、通知を受けなかったリージョンが操作を処理しないことを意味します。このメッセージが表示された場合、管理者は結果に応じて特定のアクションを実行する必要があることがあります。

そのリージョンがアクティブでなくなった場合、PAC は動作を継続します。リージョンがアクティブであるが、要求に応答しない場合は、PAC の他のリージョンに影響を与えるロックを保持している可能性があります。この場合は、リージョンの強制的なシャットダウンを実行して残っているロックを解除する前に、まず診断情報を収集する必要があります。

操作が FCT クローズである場合、次のようなメッセージが表示される可能性があります。

CASRS2104E FCT close error for VSO23RW: ITR not sent to RAS2(ras2machine) because it has not pinged the PAC SOR for 0000000482 seconds. 10:55:52

この場合、FCT VSO23RW は PAC でクローズ済みとしてマークされ、クローズ要求を正常に処理したすべてのリージョンのすべてのプロセスは、目的のファイルが開かれていて関連するロックが解除されると、そのファイルを物理的に閉じます。

メッセージに示されているリージョン (この場合は RAS2) は、PAC の SOR に再接続していない可能性があります。これは、次のように、caspac ユーティリティを使用して確認できます。

caspac -aStatus=<PacName> -sredis,<IP of PSOR>:<Port of PSOR> -n<PAC SOR Name|Sentinel Master Name>

これにより、次のような内容が出力されます。

Connected to Redis server at 127.0.0.1 port 06741
Region Heartbeat status for endpoint: 127.0.0.1:06741
RAS1(ras1machine)@****::****:****:****:****: 04/03/2020@UTC:11:55:41.088
RAS2(ras2machine)@****::****:****:****:****: 04/03/2020@UTC:10:50:33.044

このメッセージから、RAS2 が PAC SOR にハートビート メッセージを送信していないことがわかります。FCT がカタログ化されたファイルを参照しており、RAS2 のプロセスがファイルを開いている場合は、共有ロックがシステムに残ります (この場合のリソース名はデータ セット名で、キュー名は SYSZDSN です)。そのため、同じファイルにアクセスする必要があるバッチ ジョブがある場合はその実行が停止します。RAS2 は CICS が FCT をまだ開いていると解釈する可能性もあります。

問題のリージョンが要求を引き続き処理できる場合は、そのリージョンの FCT ステータスが確認されます。

操作が CICS NEWCOPY または PHASEIN コマンドである場合、プログラムの新しいコピーは、メッセージで示されているリージョンにディプロイされません。そのリージョンと PAC との通信が回復した後、コマンドをそのリージョンに直接再発行できます。