es-ldap-setup AD セットアップ スクリプト

es-ldap-setup スクリプトは、ES のデータを格納する LDAP オブジェクト クラスおよびコンテナー (スキーマ) を定義します。つまり、AD LDS または AD を Enterprise Server で使用できるように構成します。

このスクリプトはデフォルトでインストールされます。デフォルトのディレクトリは %ProgramFiles(x86)%\Micro Focus\Enterprise Developer\bin です。

es-ldap-setup の完全な構文は次のとおりです。

es-ldap-setup [/?] [/AD] username password partition server

es-ldap-setup は、ほとんどの場合はパラメーターなしで実行しますが、状況によってはユーザー名およびパスワードを指定する場合があります。

es-ldap-setup で実行される操作は次のとおりです。

  1. ユーザー名の値がコマンド ラインで指定されていない場合に入力を求めます。Enter キーを押してデフォルト値を使用するか、別の値を入力します。
  2. セキュリティで保護されていない接続でのパスワード操作を許可するように AD LDS または AD が構成されていない場合、それらの操作を許可するように構成を変更します。これは以降の操作の一部で必要となります。このオプションをサーバーで変更した場合、スクリプトの終了前に元の値にリセットされます。
  3. ES のユーザー、グループ、およびリソースの LDAP クラス定義をスキーマに追加します。これにより、それらの各タイプのオブジェクトの属性が指定されます。
  4. ES のコンテナー オブジェクトをリポジトリに追加します。
  5. ES のデフォルトの LDAP ユーザー アカウントである MFReader を作成します。
  6. MSS ユーザーを追加するための管理 LDAP ユーザーを作成します(このステップは /AD オプションが指定されている場合はスキップされます)。
  7. デフォルトの MSS リソース定義ファイルで定義されている MSS ユーザーを LDAP リポジトリにインポートします。詳細については、「LDAP リポジトリへの MSS ユーザーの追加」を参照してください。
  8. MFDS のユーザーおよびグループを LDAP リポジトリにインポートします。
  9. デフォルトの MSS リソース アクセス制御定義を LDAP リポジトリにインポートします。

es-ldap-setup では、各操作の前に処理が一時停止して、実行する操作の説明が表示されます。終了すると、成功した操作と失敗した操作の数が報告され、失敗した操作のリストが表示されます。この情報は Micro Focus サポートに問い合わせる際に使用できます。

注: スクリプトの実行時に AD LDS の dsmgmt ユーティリティに関する既知の問題が発生することがあります。この場合、次のようなエラー メッセージが表示されます。
DsBindWithSpnExW error 0x6ba (The RPC server is unavailable.)

これは、ネットワーク構成に問題があり、ユーティリティが AD LDS サーバーに接続できないことを示しています。これは Windows に原因があり、Micro Focus の問題ではありません。次の対処方法を試してください。

  • ネットワーク構成から IPv6 のサポートを削除します。
  • スクリプトの LDAP サーバー アドレスの指定で、localhost ではなくローカル ホスト名を使用してサーバーを指定します(myhost:389 のように、ポート番号を含める必要があることに注意してください)。
  • ローカル システムのファイアウォールを無効にしてスクリプトを実行します。Symantec Client Security などの一部のアプリケーション ファイアウォールでは、ファイアウォールを無効にするだけでは十分でないこともあります。その場合は、ICMP プロトコルに関連するルールを手動で無効にするか削除してください。
  • hosts ファイル (%systemroot%\system32\drivers\etc\hosts) に localhost またはローカル ホスト名の無効なエントリが含まれていないことを確認します。