アセンブラーのリンク ファイル

リンカー コマンドを含む .lin ファイルの形式および使用方法について説明します。
制約事項: 本トピックは Windows 環境にのみ該当します。

アセンブラー リンカーは、リンカーのコマンド ラインとオプションのリンカー入力ファイル (拡張子 .lin) の両方からコマンドを受け取ります。.lin ファイルに含まれているコマンドは、実行可能ファイルにインクルードする内容と実行可能プログラム出力ファイルのファイル名およびその他のプロパティをリンカーに指示します。デフォルトでは、アセンブラー リンカー入力ファイルはアセンブラーの .obj ファイルと同じディレクトリにあります。リンカーは最初に .lin を探し、見つかった場合は .obj ファイルよりも先に処理します。

たとえば、アセンブラー オブジェクト ファイル名が test.obj の場合、test.lin というリンカー入力ファイルを作成し、次の INCLUDE コマンドを指定できます。
// INCLUDE TEST2.OBJ
// INCLUDE TEST3.OBJ
// INCLUDE TEST4.OBJ

生成される .390 実行可能モジュールには、4 つのアセンブラー モジュールがリンクされます。

リンカー コマンドの一般的な目的は、COBOL モジュール内の実際のエントリ ポイントを指定することです。次に例を示します。
// INCLUDE TEST2.OBJ
// INCLUDE TEST3.OBJ,TYPE=CBL

この例では、TEST3 は COBOL モジュールの外部シンボルです。この場合、リンカーは test.obj を探す代わりに、小さいスタブ アセンブラー モジュールを生成します。これにより、アセンブラー モジュールから TEST3 エントリ ポイントに分岐したときに、制御の移行によって COBOL TEST3 モジュールに制御が切り替わるようになります。