CICS または IMS のサブシステムから JCL サポートを有効にするには

注: 指定された JCL ジョブ ストリームに含まれているステップは 1 つだけである必要があります。複数ステップのジョブはエラーとして処理されるため、SSTM の初期化に失敗します。

Enterprise Server (ES) 構成で JCL サポートを有効にするには、ES_SSTM_envr 環境変数を、SSTM 環境の初期化に使用される JCL の完全修飾パスに設定します。この envr は、初期化する環境に応じて CICS または IMS になります。

Enterprise Server Administration Console で、ES_SSTM_envr を、SSTM 環境の初期化に使用される JCL の完全修飾パスに設定します。次に例を示します。
  • CICS 環境:
    Windows: ES_SSTM_CICS=c:\es\sstm\jcl\sstmcics.jcl
    UNIX: ES_SSTM_CICS=c:/es/sstm/jcl/sstmcics.jcl
  • IMS 環境:
    Windows: ES_SSTM_IMS=c:\es\sstm\jcl\sstmcics.jcl
    UNIX: ES_SSTM_IMS=c:/es/sstm/jcl/sstmcics.jcl

SSTM に使用されるデフォルトのプログラム属性は、メインフレーム方言、AMODE(31) プログラム、および環境変数 MF_CHARSET の値から取得される文字セットです。この変数が設定されていない場合は、ASCII の値が使用されます。要件に合わせて属性を調整するには、シンプルな「ノーオペレーション」プログラムを作成し、必要な属性を使用してコンパイルします。このプログラムは実行されませんが、属性が使用されて、ジョブの JESYSMSG 出力ログに表示されます。次に例を示します。

JCLCM0199I Program MFJBR14 is COBOL VSC2 ASCII Big-Endian AMODE31

JCL の例

以下は、CICS 用の JCL コードの例です。このコードの内容は次のとおりです。
  • ジョブ名 SSTMJCL は重要ではありません。任意の有効な JOB 文を使用できます。
  • ステップ名 CICS は重要ではありません。任意の有効なステップ名を使用できます。
  • PGM= エントリに入力するプログラム名は構文的に正しい必要がありますが、省略可能です。
  • DD 名 SHAREDD1 は、永続的なデータセットを参照しているため、CICS SEP 間で共有されます。
  • この例のその他の DD 名は、SEP の初期化中に JES によって割り当てられるデータセットを参照しているため、共有されません。各 SEP に対してローカルです。DD 名 LOCALDD1 で参照されるデータセットは、一時データセットです。CICS がシャットダウンされると保持されませんが、CICS リージョンの存続期間中はどのプログラムでも使用できます。
  • CICS で PL/I プログラムを実行すると、SYSPRINT ファイルに (暗黙的または明示的に) 転送される PUT 文の出力が SSTM ジョブに表示されず、代わりに CPLI という名前の内部 TDQ にルーティングされます。
  • DD 名 JOBSUB は、JES 内部読み取りプログラムに転送されます。この DD 文を使用すると、CICS で提供される TDQ 機能や SPOOL 機能の代わりに COBOL プログラムや PL/I プログラムからの直接入出力を使用して JES にジョブをサブミットできます。DD 名 JOBSUB は重要ではありません。SYSOUT=(*,INTRDR) に転送される限り、任意の有効な DD 名を使用してジョブをサブミットできます。
//SSTMJCL JOB 'CICS JOB',MSGCLASS=A
//CICS     EXEC PGM=NOTUSED
//SYSOUT   DD SYSOUT=*
//SYSPRINT DD SYSOUT=*
//SHAREDD1  DD DSN=SHARED.ACROSS.SEPS1,DISP=(MOD,CATLG)
//LOCALDD1  DD DSN=&&SEPLOCAL,DISP=NEW
//JOBSUB    DD SYSOUT=(*,INTRDR)