UNIX:PostgreSQL のリージョン データ ソースおよびリージョン間データ ソースの作成

注: PostgreSQL データベースへの接続には接続文字列を使用すること、つまりデータベース構成ファイル内で connect 属性を使用することをお勧めします。この方法については、「PostgreSQL のリージョン データベースおよびリージョン間データベースの構成ファイルの更新」で説明しています。

直接接続文字列を構成しなかった場合は、次の手順に従ってリージョン データベースおよびリージョン間データベースにアクセスするための ODBC データ ソースを作成します。

ODBC データ ソースの構成に使用できるドライバー マネージャーはいくつかあります。ここでは unixODBC を使用します。別のドライバー マネージャーを使用している場合は、そのベンダーの手順に従ってデータ ソースを作成してください。

  1. odbcinst -j コマンドを実行し、ドライバー構成ファイル (odbcinst.ini) およびユーザー データ ソース構成ファイル (.odbc.ini) の場所を書き留めます。
  2. odbcinst.ini 構成ファイルを開いて、次のような内容が含まれていることを確認します

    (実際の内容は、実行している PostgreSQL のバージョンによって異なります)。

    [PostgreSQL]
    Description=ODBC for PostgreSQL
    Driver64=/usr/pgsql-10/lib/psqlodbcw.so
    Setup64=/usr/lib64/libodbcpsqlS.so
    FileUsage=1
    Threading=2
    注: Threading 設定を指定すると、複数のスレッドでデータベース操作を実行する際に発生する可能性のある問題を回避できます。
  3. .odbc.ini 構成ファイルを開いて、必須データ ソースのエントリを追加します。
    [<datasource-name>]
    Driver = <driver-name>
    Server = <server-name>
    Port = <port-no>
    Database = postgres
    KeepaliveTime=<int>
    KeepaliveInterval=<int>
    BatchSize=100
    詳細は次のとおりです。
    • <datasource-name> - データ ソースの名前。
    • <driver-name> - .odbcinst.ini ファイルで構成されているドライバーの名前。上の例では PostgreSQL になります。
    • <server-name> - データベース インスタンスが存在するサーバーの名前。
    • <port-no> - データベースがリッスンするポート。
    • postgres - PostgreSQL サーバーに付属のデフォルトのデータベースの 1 つ。
    • <int> - アイドル状態の接続をアクティブなままにする秒数。この値は、データベースのワークロードに応じて調整が必要になる場合があります。
    注: BatchSize パラメーターは、入出力のパフォーマンスを向上させるための設定です。
  4. リージョン データベースの新しいデータ ソースを追加します。
    [<datasource-name>]
    Driver = <driver-name>
    Server = <server-name>
    Port = <port-no>
    Database = <region-name>
    KeepaliveTime=<int>
    KeepaliveInterval=<int>
    BatchSize=100
    詳細は次のとおりです。
    • <region-name> - このデータベースを利用するエンタープライズ サーバー リージョンの名前。
  5. リージョン間データベースの新しいデータ ソースを追加します。
    [<datasource-name>]
    Driver = <driver-name>
    Server = <server-name>
    Port = <port-no>
    Database = $XREGN$
    KeepaliveTime=<int>
    KeepaliveInterval=<int>
    BatchSize=100
  6. .odbc.ini 構成ファイルを保存します。

.odbc.ini ファイルの例

次の .odbc.ini 構成ファイルには、ESDEMO エンタープライズ サーバー リージョンのファイルをリージョン データベースおよびリージョン間データベースに格納するローカル PostgreSQL データベース インスタンスのデータ ソースが含まれています。

[PG.POSTGRES]
Driver = PostgreSQL
Server = localhost
Port = 5432
Database = postgres
KeepaliveTime=120
KeepaliveInterval=120
BatchSize=100

[PG.CAS.ESDEMO]
Driver = PostgreSQL
Server = localhost
Port = 5432
Database = ESDEMO
KeepaliveTime=120
KeepaliveInterval=120
BatchSize=100

[PG.CAS.CROSSREGION]
Driver = PostgreSQL
Server = localhost
Port = 5432
Database = $XREGN$
KeepaliveTime=120
KeepaliveInterval=120
BatchSize=100

リージョン データベースおよびリージョン間データベースのデータ ソースの構成が完了しました。これで、これらのデータベースを使用するようにエンタープライズ サーバー リージョンを構成できます。