COBOL アプリケーションのビルド

アプリケーションをビルドするには、プログラムをコンパイルしてから、ランタイムシステムにリンクする必要があります。IDE では、ビルド構成を使用してその方法を定義します。

ネイティブ COBOL アプリケーションのビルド

ネイティブ COBOL アプリケーションをビルドする際に、コンパイラはまずプログラムの構文エラーをチェックします。次にネイティブのマシンコードを生成します。最後に、リンカーがネイティブのマシンコードを実行可能ファイル (.exe または .dll) にリンクします。

チェックフェーズ - コンパイラはプログラムの構文をチェックし、テストおよびデバッグ用のファイルを生成します。チェックフェーズでは、デバッガーと併用するためのディクショナリファイルが作成されます。さらに、INT/GNT プロジェクトをビルドする場合、またはプロジェクト出力タイプを INT/GNT に設定している場合、コンパイラは .int ファイルを生成できます。
生成フェーズ - 生成フェーズでは、コンパイラは、チェックフェーズで生成される中間コードからネイティブのマシンコードを作成し、業界標準の .obj ファイルを生成します。INT/GNT プロジェクトをビルドする場合、またはプロジェクト出力タイプを INT/GNT に設定している場合、コンパイラは Micro Focus.gnt ファイルを生成できます。
.int および .gnt ファイルのコードは、ランタイムシステムで直接実行できます。オブジェクトコードファイルは実行できません。オブジェクトコードファイルは、適切なランタイムシステムとリンクして実行可能ファイルを作成する必要があります。
リンクフェーズ - リンクフェーズでは、コードはランタイムシステムにリンクされ、実行可能ファイル (.exe、.dll、または .so) を作成します。

JVM COBOL アプリケーションをビルドする場合、コンパイラはコードを Java バイトコード (.class) にコンパイルし、そのコードが Java 仮想マシン (JVM) で実行されます。

注: UNIX 上でローカルな SQL アプリケーションを扱う場合は、Eclipse を起動する前に RDBMS 環境が設定されていることを確認してください。詳細は、RDBMS ベンダーのマニュアルを参照してください。

Windows 用の Visual COBOL ビルドツールは、Visual COBOL の別個にインストール可能なコンポーネントで、COBOL プロジェクトを操作する必要はあるが Eclipse IDE に関連するオーバーヘッドは避けたい、という場合に使用できます。

詳細については、「Windows 用の Visual COBOL ビルドツール」を参照してください。

制約事項: プロジェクト内のソースのマルチプロセッサコンパイルはネイティブ COBOL でのみサポートされており、JVM COBOL アプリケーションではサポートされていません。ネイティブのオブジェクト指向 COBOL アプリケーションでは使用しないでください。

IDE で並列コンパイルを有効にすると、複数 CPU のマシンにおいてソースコードをより短時間でコンパイルできます。このオプションはプロジェクトの完全なビルドで機能し、[Compile] コンテキストメニューコマンドでは機能しません。

[ウィンドウ > 設定 > Micro Focus > ビルダー] をクリックし、[Maximum number of compilations to execute concurrently] を指定します。使用されるコアの最大数は、ビルドが実行されているマシンのコアの数です。