制約事項

AIX では、メインプログラムが呼び出すフェッチ可能なプロシージャ内のエントリポイントに対するエクスポートリストにリンクする必要があります。フェッチ可能なプロシージャをリンクするために mfplx コマンドまたは ldpli コマンドを使用する場合、ベース名が同じで拡張子が .exp であるエクスポートリストがあることが前提となります。オペレーティングシステムの ld コマンドを使用して独自のリンクを管理する場合は、完全に制御できます。また、製品に付属する ldpli シェルスクリプトを編集することで、適切と思われるビヘイビアーを提供することもできます。
コンパイラオプションの -cics、-ims、または -mvs を指定して OPTIONS(MAIN) で宣言されたフェッチ可能なプロシージャの場合、ランタイムコンテキストおよび ON UNIT のメモリチェーンは独自のものとなり、フェッチ可能な境界を越えて変数が共有されることはありません。
OPTIONS(MAIN) から呼び出され、-cics、-ims、または -mvs を指定してコンパイルおよびリンクされるフェッチ可能なプロシージャは、メインプログラムとフェッチされるサブルーチンとの間で渡される変数との競合を回避するため、-bigendian コンパイラオプションを指定してビルドする必要があります。サブルーチンのプロシージャ文で OPTIONS(MAIN) を使用しているフェッチ可能なプロシージャを使用することは推奨しません。
何らかの形式のファイル入出力を実行するプログラムでは、次の処置が必要です。
- 個々の FILE 宣言で FILE 定数に記憶域を割り当てる必要があります。これは、-defext コンパイルオプションの使用、または GLOBALDEF と呼ばれるオプションパラメーターの使用 (あるいはその両方) によって行えます。OPTIONS(MAIN) を使用してコンパイルするフェッチ可能なプロシージャまたはプログラム内では、FILE 定数ごとに必ず 1 回ずつ実行することが重要です。これを行わないと、結果がまったく予想不可能になり、そのビヘイビアーはサポートされません。
- 典型的な使用法では、-defext を指定したコンパイルで十分です。複数のサブルーチンがすべて同じ FILE 定数にアクセスする場合、それらのサブルーチンを単一のフェッチ可能なプロシージャまたはプログラムにリンクし、プログラムのうち 1 つだけを -defext でコンパイルします。別の方法として、いずれか 1 つの FILE 宣言に GLOBALDEF 属性を追加し、コンパイルでは -defext スイッチを使用しない方法もあります。