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スレッド局所記憶節

スレッド局所記憶節には、各スレッドに固有であり、複数の呼び出しにわたって一貫したデータを記述する。VALUE 句を使用して、このデータの初期値を指定できる。データ記述項の構文については、「ファイル記述項の骨組み」トピックに記載されている。

スレッド局所記憶域は、スレッドに固有の作業記憶域と見なすことができる。これは再入可能なほとんどのプログラムでの競合問題の解決に役立つ。多くの場合、節の見出しを WORKING-STORAGE SECTION から THREAD-LOCAL-STORAGE SECTION に変更するだけで、ファイル処理を伴わないプログラムを完全に再入可能にできる。

制約事項: THREAD-LOCAL-STORAGE は、マネージ コード用に翻訳されたクラス プログラムでは使用できない (ただし、マネージ コードに翻訳された手続き型 COBOL プログラムでは使用できる)。

一般形式


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構文規則

  1. EXTERNAL 句は使用できない。
  2. JVM COBOL アプリケーションでは、データ項目にオブジェクト参照を指定できない。

一般規則

  1. スレッド局所記憶節のデータ項目ごとに個別のコピーが作成され、プログラムに入る新しい実行スレッドごとに初期状態に設定される。データ項目は、それらを実行するスレッドに対してのみ可視化される。データ項目は、作成元のスレッドの実行終了時、またはプログラムで CANCEL 文が実行された際に破棄される。それ以外の場合は、そのスレッド内のプログラムへの後続の呼び出し時に、データ項目は最後に使用された状態になる。
  2. シングルスレッド環境では、スレッド局所記憶域は作業記憶域とまったく同じように動作する。