CCITCP2 のトラブルシューティング

このセクションでは、CCITCP2 とともに CCI over TCP/IP を使用する際に問題が発生した場合に役立つ情報を提供します。

• 「mfcobol port entry not found in services file (mfcobol ポート エントリがサービス ファイル内に見つかりません)」エラー

  このエラーが発生したマシンで CCI 構成ユーティリティを実行します。これにより、TCP/IP サービス ファイルが自動的に更新されて必要なエントリが追加されます。

• 「Cannot find CCITCP2 (CCITCP2 が見つかりません)」エラー

  このエラーが発生したマシンで CCI 構成ユーティリティを実行します。ホスト名または TCP アドレスの値が、使用する CCITCP2 プロセスを実行しているマシンのものと一致していること、およびそのマシンで CCITCP2 プロセスが実行されていることを確認します。「ping」および「ftp」を使用して、指定したアドレスで目的のマシンに到達できることを確認します。構成ユーティリティで指定した値をオーバーライドしている CCITCP 環境変数または CCI.INI ファイル エントリがないことをチェックします。値を最近変更した場合は、失敗したプロセスが値の変更後に再起動されていることを確認します。

• 「Registered service found but could not make a connection (登録されたサービスは見つかりましたが、接続できませんでした)」エラー

  このメッセージの原因として考えられるのは、主に次の 2 つです。

  • このエラーは、クライアントが接続しようとしている CCI サーバーが、異常終了したものの、クライアントおよびサーバーで参照している CCITCP デーモンに登録されたままである場合に発生することがあります(可能な場合、CCITCP では、このような異常終了の検出を行い、有効ではなくなったサーバー名のエントリを削除しようとしますが、成功する保証はありません)。このような場合、クライアントは、その CCITCP2 デーモンに接続して CCI サーバーを探す場所をデーモンから通知されますが、異常終了したサーバーへの接続を試みることになるため失敗し、上記のエラーが発生します。

    この状況が生じているかどうかを確認するには、クライアントが参照している CCITCP2 デーモンを閉じてから再起動します。これにより、「孤立した」サーバーを含めて、登録されているすべてのサーバー名がクリアされます(デバッグ コンソール モードで CCITCP2 が実行されている場合は、F2 を押すと、登録されている CCI サーバーがリストされます)。CCI サービスが異常終了していないかどうかを確認します。

  • このエラーが発生する可能性があるもう 1 つの状況は、CCI サーバーとクライアントの両方が CCITCP2 デーモンを参照できるものの、互いに直接接続することはできない場合です (これはネットワーク トポロジに起因するもので、クライアントからのパケットがブリッジまたはルーターで通過を許可されていないためにサーバーに到達できない状況です)。「ftp」を使用して、CCI サーバーを実行しているマシンからクライアントに接続できること、またその逆方向に接続できることを確認します。接続できない場合は、システム管理者に連絡してください。
• 「A CCITCP call has timed out (CCITCP 呼び出しがタイムアウトしました)」エラー

  このエラーが発生する最も一般的な状況は、クライアントが接続しようとしているサーバー アプリケーションがクライアントの起動時に実行されていない場合です。ただし、CCITCP2 デーモンが互いに通信できるように構成されていないルーターまたはブリッジを含むネットワーク トポロジでも、このエラーが発生することがあります。たとえば、次のように、クライアントが登録サービスとの接続に失敗する場合があります。

  • サーバー A が、マシン A 上で実行されている CCITCP2 プロセスに自分自身を登録します
  • クライアント B が、マシン B 上で実行されている CCITCP2 プロセスを使用してサーバー A を探します
  • クライアント B はサーバー A に接続できません

  CCITCP2 モジュールは、TCP/IP ブロードキャスト アドレス メカニズムを使用して互いに通信するように設計されています。これが正しく構成されていない場合、CCITCP2 は他の CCITCP2 モジュールに登録されているサービスを見つけることができません。このような場合は、システム管理者に問い合わせる必要があります。

  システム管理者は次の点に注意する必要があります。

  • ブロードキャスト アドレスのパケットを通過させるように構成されていないブリッジおよびゲートウェイでは、CCITCP 接続がブロックされることになります。これらのデバイスは、要求元クライアントのネットワーク セグメント以外のネットワーク セグメントでプロセスの登録が実行された場合にブロードキャスト パケットを通過させるように再構成する必要があります。この実際の構成操作は各デバイスに固有です。この状況では、クライアント アプリケーションおよびサーバー アプリケーションで同じネットワーク セグメント上の CCITCP2 モジュールを使用すると、問題を回避できます。
  • ほとんどのブリッジおよびルーターは、特定の TCP/IP ポート番号を使用するブロードキャスト パケットのみを通過させるように構成できます。つまり、フィルターが適用されます。ブリッジで接続されたネットワーク間で CCITCP2 が通信できるようにするには、ルーターまたはブリッジで、UDP ドメインのポート番号 86 を使用するブロードキャストが妨げられずにフィルターを通過できるようにする必要があります。

  CCITCP2 モジュールが正しく通信するためには、CCITCP を使用するすべてのエリアにブロードキャスト パケットを渡すようにネットワークを構成する必要があります。