Visual COBOL 3.0新機能

このリリースでは、次の各項目が強化されています。

Eclipse との統合

このリリースでは、次の各項目が強化されています。

  • Eclipse 4.6 のサポート - Visual COBOL に 64 ビットの Eclipse 4.6 が同梱されるようになりました。デフォルトでは、Eclipse は 32 ビット用のアプリケーションをコンパイルするように構成されており、新しいプロジェクトのデフォルトのターゲット プラットフォームは 32 ビットです。
    注: Visual COBOL 2.3 Update 2 以前を使用して作成されたアプリケーションは、Visual COBOL 3.0 で再コンパイルして正しくコンパイルおよび実行されるようにする必要があります。

    32 ビットの Eclipse は 64 ビットの Windows プラットフォームでも引き続きサポートされていますが、32 ビット IDE および 32 ビット Java を手動でインストールする必要があります。

    他の Eclipse インスタンス (32 ビットまたは 64 ビット) に Visual COBOL プラグインをインストールできます。Eclipse 4.2 および 4.3 のサポートは中止されました。

  • リファクタリングの名前の変更 - 変数や識別子、セクション名や段落名、クラス、メソッドなどの COBOL 要素の名前を、プログラムまたはワークスペース全体で変更できます。名前を変更すると、項目を読みやすくしたりその目的を明確にしたりするうえで役立ちます。Eclipse では、名前を変更するための 2 つの設定がサポートされており、エディターで直接変更するか、プレビューを提供する [名前変更] ダイアログ ボックスを使用できます。
  • コピーブック パス - プロジェクト フォルダーの外部にあるフォルダーのコピーブック パスを指定できるようになりました。
  • スタンドアロン ファイル:
    • IDE がスタンドアロン ファイルのプログラム シンボル ファイル (.idy) を検索する場所を指定できるようになりました。[Window > Preferences > Micro Focus > COBOL > Standalone Files > Program Symbols (.IDY)] を選択します。
    • Eclipse のデバッグ構成を使用して、コア ダンプ ファイルを含むスタンドアロン ファイルをデバッグできるようになりました。

    以前のバージョンの Visual COBOL では、スタンドアロン ファイルは「単独ファイル」と呼ばれていました。IDE および製品ヘルプにおける「単独ファイル」という呼び方が「スタンドアロン ファイル」に変更されました。

  • エラー報告 - [Console] ビューで報告されるエラーに、エラーが発生した行でソース ファイルを開くためのリンクが含まれるようになりました。
  • エディターの機能強化 - COBOL エディターの IDE 設定に、末尾の空白を削除するオプションが追加されました。

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詳細については、このトピック最後の「関連情報」を参照してください。

Enterprise Server のためのアプリケーション サーバー JCA サポート

制約事項: この機能は、Enterprise Server 機能が有効な場合にのみ該当します。

このリリースでは、EJBGEN が更新され、COBOL ディプロイ プロセスの一環として EAR ファイルが生成されるようになりました。これにより、EJB を Java アプリケーション サーバーにディプロイできます。

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詳細については、このトピック最後の「関連情報」を参照してください。

アプリケーションのビルド

このリリースには、次のような機能改善があります。

  • マルチ CPU マシンにおけるより高速な並行ビルドのサポート - マルチ CPU マシンにおけるネイティブ COBOL プロジェクトのソースのマルチプロセッサ コンパイルがサポートされるようになりました。

    IDE 設定から [Window > Preferences > Micro Focus > Builder] で、最大同時コンパイル数を指定できます。

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詳細については、このトピック最後の「関連情報」を参照してください。

文字エンコード

新しいユーティリティ cobutf8 を使用できるようになりました。cobutf8 を使用すると、UTF-8 ロケールを使用している UNIX 環境で UTF-8 以外の文字エンコードを必要とするアプリケーションをシームレスに実行できます。

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COBOL 言語の機能拡張

このリリースでは、COBOL 構文について次が強化されました。

  • DISPLAY-OF 組み込み関数および NATIONAL-OF 組み込み関数で、任意の IBM CCSID 値を使用して変換を処理できるようになりました。必要な CCSID テーブルのインストールの詳細については、「CCSID テーブルをインストールするには」を参照してください。

マネージ COBOL で次の機能拡張が行われました。

  • 明示的な変換が失敗した場合に例外がスローされないようにするには、AS IF 構文を使用します。この構文を使用すると、ターゲット オブジェクトが null に設定され、例外がスローされません。詳細については、「」トピックの「cast-expression」を参照してください。

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詳細については、このトピック最後の「関連情報」を参照してください。

コード分析

このリリースには、次のような機能改善があります。

  • 64 ビットに対応するための定義済みルール セットの新しいグループが Visual COBOL に追加されました。
  • Micro Focus の高度なコード分析ツールの Enterprise Analyzer または COBOL Analyzer のいずれかを使用して作成されたコード分析レポートのインポートがサポートされるようになりました。

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コード カバレッジ

IDE 内で次の機能改善が行われました。

  • 実行されていないプログラムに関する情報 - [Code Coverage] ウィンドウのコード カバレッジ レポートに、実行されていないプログラムが表示されるようになりました。
  • スタンドアロン COBOL ファイルのコード カバレッジ サポート - 既存のコード カバレッジ レポートを [Code Coverage] ウィンドウにインポートし、スタンドアロン ファイルのコード カバレッジ情報を提供するために使用できます。
  • リモート コード カバレッジ ファイル - Eclipse の [Code Coverage] ウィンドウで、リモートの場所に保存されているコード カバレッジ レポート ファイルをインポートできるようになりました。
  • テスト カバレッジ ファイル - テスト カバレッジ ファイルを使用してアプリケーションをデバッグできるようになりました。

コマンド ラインからテスト カバレッジを使用している場合は、次の機能を使用できるようになりました。

  • 新しいコンパイラ指令 COLLECTION - この指令を使用すると、テスト カバレッジで実行されていないプログラムに関する情報を収集できます。IDE では、プロジェクトでコード カバレッジを有効にするとこの指令が自動的に設定されます。
  • 新しいコマンド ライン ユーティリティ tcutil - このユーティリティを使用すると、テスト カバレッジ バイナリ結果ファイルを XML 形式に変換できます。
  • テスト カバレッジを継続的インテグレーション (CI) システムに統合できるようになりました。tcutil および XSLT プロセッサを使用して、テスト カバレッジ データを CI に含めるのに適した形式に変換できます。

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コンパイラ制御

このリリースでは、次のコンパイラ指令が新たに追加されました。

  • COLLECTION - コード カバレッジで実行されていないプログラムを特定するためのメカニズムを提供します。

次のコンパイラ指令が更新されました。

  • ALIGN - この指令には、整数と組み合わせて使用できる新しいパラメーター (FIXED および OPT) が追加されており、パフォーマンスを向上させることができます。デフォルトは ALIGN"8 OPT" です。メモリ境界への影響の詳細については、ALIGN コンパイラ指令のトピックの「説明」セクションを参照してください。
  • ARITH - この指令は、同じ名前の IBM メインフレーム オプションをエミュレートします。数値データ項目の最大桁数を定義します。
  • FASTINIT - この指令は、MF 方言を設定するとデフォルトでオンになるようになりました。他の方言の場合は、引き続きデフォルトでは設定されません。
  • SSRANGE - この指令にオプション (3) が追加されました。これにより、境界チェックの実行時に長さゼロの部分参照項目が許可されます。
  • XMLPARSE - XMLPARSE(COMPAT) が設定されている場合のエンティティの処理方法が変更されました。

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データファイル ツール

このリリースでは、データファイル ツールが次のように強化されています。

  • 共有モードでファイルを開く - 読み取り専用共有モードと編集モードを切り替えることができるようになりました。ファイルが共有モードで開いている間、他のユーザーは共有モードでしかファイルを開くことができないため、ユーザー間のデータの一貫性が確保されます。
  • ファイルにアクセスする際の Enterprise Server レベルのセキュリティ - データファイル ツールと対象のエンタープライズ サーバー インスタンス間でデータを交換する際のセキュリティ レベルが向上しました。エンタープライズ サーバー インスタンスのデータセットにアクセスして表示しようとする際、ユーザーはユーザー ID、グループ、およびパスワードを提示することが必要になりました。これらは、Enterprise Server と同じアクセス レベルを提供するための認証および承認チェックに使用されます。
  • SSL を使用してデータセットを開く - SSL を使用してリージョンと通信できるようになりました。SSL 通信を有効にするには、通信するリージョンの CA ルート証明書または自己署名証明書のいずれかを含む Java 信頼ストアを提供する必要があります。通信を成功させるには、Java および対象リージョンの SSL 構成が互いの標準を満たす必要があります。

    この機能を使用すると、データファイル ツールと対象のエンタープライズ サーバー間の情報交換をセキュリティで保護できます。

  • データセットに対するアクセスおよび更新の監査 - 監査マネージャーで、データファイル ツールを使用したデータセットに対するアクセスおよび更新が監査されるようになりました。
  • 既存の .pro ファイルのサポート - 既存のエディター プロファイルを使用できます。
  • 既存の .str ファイルのサポート - 既存の COBOL 構造ファイルを使用できます。
  • 自動タイムアウト - 内部操作または外部操作 (マウス クリックなど) が 30 分間検出されなかった場合、データファイル ツールにカウントダウン メッセージが表示されるようになりました。ユーザーが指定の時間内に何の決定も行わない場合、データファイル ツールは開いているすべてのファイルを閉じます。

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データベース アクセス - DB2

このリリースには、ストアド プロシージャの呼び出しにスキーマ名を含めるための新しい DB2(QUALIFY-CALL) コンパイラ指令が用意されています。

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データベース アクセス - MySQL

このリリースでは、ODBC による MySQL の操作がサポートされます。

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データベース アクセス - OpenESQL

このリリースには、次のような新機能があります。

  • コンパイル時に一時テーブルやその他の SQL オブジェクトを作成できる SQL(CHECK) コンパイラ指令の文プレフィックス。コンパイル時に完全な SQL 構文チェックが実行されるようにします。
  • WITH HOLD 句および FOR UPDATE 句を使用する従来の埋め込み SQL カーソルの処理を強化する SQL(OPTIMIZECURSORS) コンパイラ指令。
  • コミット後に結果セットをさらに処理するためにカーソルを開いたままにする SQL(CLOSE_ON_COMMIT) コンパイラ指令。
  • z/OS DB2 指令 STDSQL(YES) と同様の SQLCA を生成する SQL(GEN-SQLCA) コンパイラ指令。

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アプリケーションのデバッグ

このリリースには、次のような新機能があります。

  • プロジェクトなしでのコア ダンプ ファイルのデバッグ。
  • リバース デバッグ (テクノロジ プレビュー) - アプリケーションを後方に進めて、現在のデバッグ セッションで実行された前のステップの記録を表示できるようになりました。記録された実行を表示している間、入力は受け入れられません。
    制約事項: この機能は、次のプラットフォームでのみサポートされています。
    • Red Hat Linux (x86 および x64)
    • SUSE Linux Enterprise Server (SLES) 12 SP2 (x64 のみ)

    追加の制約事項が適用されます。詳細については、本ドキュメントの「既知のエラーと制限事項」セクションの「リバース デバッグおよびライブ記録」を参照してください。

  • COBOL ライブ記録のデバッグ構成 (テクノロジ プレビュー) - アプリケーションの実行を記録し、その実行パスをデバッガーに表示できるようになりました。このデバッグ方法では、前方と後方の両方に進めることができますが、入力は受け入れられません。
    制約事項: この機能は、次のプラットフォームでのみサポートされています。
    • Red Hat Linux (x86 および x64)
    • SUSE Linux Enterprise Server (SLES) 12 SP2 (x64 のみ)

    追加の制約事項が適用されます。詳細については、本ドキュメントの「既知のエラーと制限事項」セクションの「リバース デバッグおよびライブ記録」を参照してください。

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複数のプラットフォームへのディプロイ

このリリースでは、複数のプラットフォームへの JVM COBOL アプリケーションのディプロイがサポートされます。あるプラットフォーム (Windows など) でアプリケーションをコンパイルし、そのクラス ファイルを別のプラットフォーム (Linux や UNIX など) にディプロイできます。

ただし、COBOL 言語の一部の機能はプラットフォームに固有であり、別のプラットフォームでは動作が異なる場合があります。詳細については、「JVM COBOL アプリケーションのマルチプラットフォーム ディプロイ」を参照してください。

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ドキュメント

製品ヘルプに次の新しいセクションが追加されました。

  • はじめに- 製品ヘルプの起動ページにある本セクションでは、最初に把握する必要のある製品の側面に応じて、開始にあたり必要となる情報を示します。
  • JVM COBOL アプリケーションのマルチプラットフォーム ディプロイ - Windows プラットフォームと UNIX または Linux プラットフォーム間での JVM COBOL アプリケーションの移植性を確保する方法についての情報を示します。

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Enterprise Server

次の各項目が改善されています。

Eclipse との統合

  • エンタープライズ サーバーの定義を IDE から XML 形式でエクスポート。
  • その定義ファイルを使用してエンタープライズ サーバーを IDE にインポート。

長いユーザー ID およびパスワード:

  • Enterprise Server で、最大 100 文字のユーザー ID およびパスワードがサポートされるようになりました。長い名前をサポートしていないプログラムとの互換性を実現するために、ID を長いものから短いものに (またはその逆に) マップできます。

DemoCA での SHA-256 サポート:

  • デフォルトで、デモンストレーション認証局 (CA) が証明書に SHA-256 で署名するようになりました。これにより、セキュリティ強化の要件を持つ最新のブラウザーやその他のソフトウェアで、デモンストレーション証明書または評価証明書が確実に受け入れられます。

Syslog 監査:

  • Enterprise Server で、さまざまなセキュリティ情報およびイベント管理 (SIEM) 製品で消費できる Syslog イベントを使用した監査がサポートされるようになりました。これは、監査マネージャー監査ソリューションに代わる機能です。Syslog 監査は、全体的な速度に与える影響を大幅に低減して、より効率的な監査メカニズムを実現します。

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Micro Focus Unit Testing Framework

Micro Focus Unit Testing Framework を IDE 内から使用できるようになりました。これには、単体テストの作成、コンパイル、実行、およびデバッグのために xUnit フレームワークに求められるアーキテクチャの多くが含まれ、次の機能が用意されています。

  • 単体テスト プロジェクト テンプレート。
  • ソース コードからテストを生成できるテスト作成ウィザード。
  • テスト ケースの各要素のコード テンプレート
  • コード カバレッジが有効になっているテストの実行のサポート。
  • テスト実行を管理したりテスト出力を表示したりできる Micro Focus Unit Testing ビュー

Micro Focus Unit Testing Framework のコマンド ライン バージョンに数々の機能強化が加えられています。次のサポートが追加されました。

  • Apache Ant を使用したテスト フィクスチャ ファイルの実行。
  • テスト ケースへのトレイトの適用、およびそのトレイトに基づくテストの実行。
  • テスト ケースへの高、中、低の優先度の適用。テスト ケースが実行される順序に影響します。
  • コード化されたコマンド ライン オプションをテスト コードに直接追加。
  • 環境変数を設定できるテスト実行固有の構成ファイルの使用。

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XML 処理

XML PARSE が完全なマネージ COBOL 環境で動作するようになりました。JVM COBOL でサポートされるようになり、.NET と JVM COBOL の両方で完全なマネージ実装を備えています。XML PARSE はネイティブ コードを呼び出さずに動作するため、権限が制限されている環境で使用できます。

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