開発プロジェクトにおけるすべての活動は、要件をどのようにして実現するかを目的にしており、テスト実施においても、要件をベースにテスト項目やテスト結果状況を把握することはプロジェクト遂行上、非常に重要なポイントになります。Silk Central では要件とテスト項目、テスト実行結果の関連づけや、要件ベースでのテスト規模と消化状況をグラフで確認することができ、テスト項目数の消化のみを目標として突き進むのではない、真の意味でのプロジェクト最終成果物の完成状況を把握することができます。
テスト項目、テストシナリオ、テストデータ、テスト実行環境、テストで発生した問題などのテスト作業に関連する様々な情報は、何も統制するものが無かったり、または、統制するものがあっても遵守状況がはっきりしなかったりすると、プロジェクトメンバ個人のやりやすいように様々なところに分散してしまう可能性があります。このような状況に陥ると、後から何が正しい情報かが不明瞭になり、最悪の場合、それを追跡することすらできなくなります。Silk Central ではこれらテスト作業に関する情報一式を一元管理できるため、テスト実施後にあとから具体的な状況を分析したり、追跡することが容易にできます。
また、蓄積したこれらのテスト資産を再利用し、次期開発や同種のプロジェクトのスムーズなスタートを実現することが可能になります。
マイクロフォーカスの機能テスト自動化ツール Silk Test、負荷テストツール Silk Performer をはじめ JUnit、NUnit、Fitnesse などのオープンソースソフトウェアのテストフレームワークを利用した自動テスト実行ができます。
自動テスト実行の際にはスケジューリング、自動テストが動作するデスクトップ、ビデオ録画の有無、実行結果のメール通知などの設定ができ、これらをうまく活用することで効率的なテストの実施が可能です。
テスト自動化が適用できる範囲は全テストの30%〜40%と言われています。Silk Central には手動テスト用のテスト計画が定義でき、稼働時間に合わせてテストエンジニアに簡単にアサインすることができるインターフェースが用意されています。
手動テストを行うエンジニアは、ダッシュボードから自分が行うテストをピックアップしてテスト手順や割り当て時間を確認したり、入力データと期待する結果を確認しながらテストが行えます。
また、テスト結果および問題の報告もここで行えます。証跡確保のためのイメージキャプチャーの取得や、デスクトップ画面全体のビデオ録画を行う機能も用意されています。
手動テストの割り当て
手動テストの開始画面
Silk Central は下記の機能を、Web ブラウザ上の統一化されたメニューを介して提供します。
カスタマイズ可能なダッシュボードを利用することで、品質管理を行うマネージャは現在のテスト状況を把握でき、テストエンジニアは自分にアサインされたテストを参照することができます。
ダッシュボードに配置可能なパネルには以下のようなものがあります。
品質目標に対する達成率、自分にアサインされた手動テスト、テスター毎の問題報告推移、テストサイクルの状況、その他
要件をツリー構造で管理し、それを利用し、テスト項目との関連づけを定義できます。
要件の設定にあたっては、「個々の要件を個別に定義する」、「Microsoft Word や Microsoft Excel で用意したファイルを一括入力する」、「要件管理ツールとの連携により、要件内容を一括インポートする」、などの手段が提供されています。
テスト項目の説明、自動テスト実行のためのテストシナリオの設定、手動テストのための実行手順を定義することができます。テスト項目の定義にあたっては、個別の定義以外にも、要件のツリー構造を元にしたテスト項目の一括定義、Excel ファイルからの一括インポートなどの手段を利用できます。
また、自動テストなどでテストシナリオにパラメータを使う場合、Silk Central からパラメータの値を与えるよう設定することもできます。
上記で定義された個々のテスト項目、もしくは、テスト項目の集まりに対して、テストを実行するサーバ、実行のスケジュール、などを定義することができます。テスト実行の結果は、ここで定義されたエントリの中に実行の都度格納され、最新のみならず過去おこなった実行内容を遡って参照することが可能です。
テストの実行で、テスト対象アプリケーションに問題が発生した場合、その内容を Silk Central に登録し、問題管理を行うことができます。
以降、開発担当者が対処状況に応じてその内容を入力し、問題修正状況の管理をおこないます。
Silk Central では、要件、テスト項目、テスト実行結果などを集計した BIRT、Excel などによるレポートの雛形を豊富に提供しており、これを活用し独自のレポートを作成することができます。
キーワード駆動テストとは、テスト開発からテスト設計を分離するソフトウェアテスト手法です。テスト自動化プロセスにビジネスアナリストなどの専門家を含めることができます。Silk Central はキーワード駆動テストをサポートしており、キーワードを再利用した新規キーワード駆動テストの作成や、既存の手動テスト資産から自動テストへのスムーズな変換により、より効率的なテスト環境の構築に役立ちます。
モバイルアプリケーションのテストの増加に伴い、モバイルアプリケーションに対応したテスト自動化のニーズも高まっています。しかしながら技術的にテスト自動化できない部分があることも事実です。Silk Centralでは、モバイルデバイスの手動テスト機能が用意されていますので、自動化が難しい部分でもテストの実行、管理を行うことができます。この機能により手動テスターは、PCのテストと同じようなオペレーションでテストを行うことができます。
手動モバイルテスト – デバイスの選択
iPhone 手動テスト中画面
Android 手動テスト中画面
モバイルデバイスクラウドはモバイルデバイス・ラボを利用し、複数および遠隔地のモバイルデバイスを管理することができる機能です。これにより、Silk Centralでモバイルデバイスでのテスト実行・結果を管理できます。Silk Testと連携することにより、手動テストだけでなく、自動テストの管理も行えます。
モバイルデバイスクラウド
モバイルデバイスクラウド
UFT Mobileは、自動テスト、手動テストプラットフォームを提供しており、さまざまなモバイルデバイスやモバイルプラットフォームのバージョン上でテストを行うことができます。
UFT Mobileのモバイルデバイスを利用して Silk Central のモバイル手動テストを行うことができます。
※UFT Mobileのご利用には別途ライセンスが必要です。